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〔調査〕派遣社員の現在の時給の自己評価とギャップ額、転職への影響とは?
給与は仕事の選択または継続を考える上で重要な要素です。ランスタッドがおこなっているエンプロイヤーブランドリサーチにおいても勤務先を選ぶ際に働き手が求めるものトップ5の最上位に「給与水準の高さ、福利厚生の充実度」が挙がっています(※1)。
今回、派遣スタッフとして現在働いている方(以下、派遣スタッフ)に自身の時給に関するアンケートをおこないました。自身の給与が適正であると感じているか、自身の適正だと思う額とどのくらいのギャップがあるか、現在転職を考えているかと給与に満足しているか/していないかの相関関係も調査しています。
なお、本調査は給与を派遣スタッフがどう感じているかの視点でおこなった調査です。予めご了承ください。
*調査概要 2023年6月調査実施/外部機関による調査/無記名回答/サンプル数:735(派遣社員として働いていると事前調査で回答した方のうち現在の給与体系が「時給」であると回答した方)
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Index |
現在の時給に満足しているか
まず、現在の時給に満足しているかの回答です。
「満足していない」の回答がもっとも多く、次に「満足している」、「どちらともいえない/回答したくない」が続きました。「満足していない」は57.8%で全体の半数を超える回答となっています。
現在の時給は適正な時給だと思うか
次に、現在の時給は適正な時給だと思うかについての回答です。
「適正だと思わない(低すぎる)」の回答が最も多く、「適正だと思う」が次に続きました。単純に「現在の時給に満足しているか」と聞いたひとつ前の設問と比較して、業務の難易度や勤務地の条件、職場環境を考えた時に適正かどうかを聞いた本設問ではやや異なる回答傾向になっています。「適正だと思わない(高すぎる)」の回答も2.9%ありました。
現在の時給が低すぎると考える理由
Q2で現在の時給を「適正だと思わない(低すぎる)」とした回答者に時給が低すぎると考える理由を聞きました。
「業務量が多い」「業務が難しい」と業務に関する項目が上位となり、次に「人間関係・雰囲気などのソフト面で職場環境が悪い」「設備などのハード面で職場環境が悪い」と職場環境に関する項目が続きました。
自身が考える現在の適正な時給の額
Q2で現在の時給を「適正だと思わない(低すぎる)」とした回答者に自身が考える適正な時給の額(現在の時給との差)を聞きました。
「現在の時給より200円以上高い」の回答がもっとも多く、次に「現在の時給より100円~199円高い」の回答が続きました。現在の時給を適正だと思わない(低すぎる)とした回答者のうち、全体の90.9%が自身の時給は現在の時給より100円以上高い時給が適正であると考えています。
転職をする予定や希望はあるか
現在の時給に満足しているか満足していないかによって転職をする予定や希望の傾向に違いがあるかみていきます。
現在の時給に満足している回答者の中では「派遣先を変えたり、転職をすることと考えていない」が最も多く、現在の時給に満足していない回答者の中では「正社員として転職したい」が最も多くなりました。また「現在と同じ派遣先から別の派遣先(勤務先)に移りたい」の回答は現在の時給に満足している回答者と満足していない回答者で差がほとんどありませんでしたが「現在と違う派遣会社から別の派遣先(勤務先)に移りたい」の回答では両者に約5%の差がみられました。
なお、派遣社員がどのような時に退職を考えるかを聞いた別の調査でも「時給が低い」は上位の回答です。
関連記事 〔調査〕派遣社員はどんな時に退職を考えて誰に相談をするのか
まとめ
いかがでしたでしょうか。派遣先企業からすると10円単位の時給改定に伴う派遣料金のアップであっても明確なコストインパクトであり、100円単位となると更なる大きなコストインパクトです。その改定は容易ではないのが一般的でしょう。本調査では回答者の業務内容や勤務諸条件を確認した上で適正だと考える時給を聞いていないため回答者の主観的、感覚的な回答である可能性は考慮する必要があります。一方で派遣スタッフが新たに派遣の仕事を探したり、現在の派遣の仕事を継続するかどうか、またその際に他の派遣の仕事と比較検討をするときにも同様に主観的、感覚的な時給の評価が判断の要素に入ることが推測されます。
実際の時給と本人の評価のギャップを少なくするためには派遣料金の見直しだけでなく、Q3で現在の時給を「適正だと思わない(低すぎる)」の理由とされた上位の項目の見直しも有効です。
見直しの例:業務量を調整する、業務の難易度を調整する、 |
また、派遣料金は契約業務そのものの条件だけでなく、同じエリアの求人状況など外的要因からも影響を受けるため定期的に派遣先と派遣元で見直し、協議をするとよいでしょう。
ご不明な点がございましたら、ランスタッド営業担当もしくは法人様向けお問合せ窓口までお問い合わせください。
※1 エンプロイヤーブランドリサーチ国内レポートがこちらのページからダウンロードいただけます
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[著者プロフィール]
オフィス系派遣のコンサルタントとして企業、求職者・就業者の方々の支援に携わる。
現在はインサイドセールスとしてランスタッドの全サービスをワンストップでご提案することを担当。国家資格キャリアコンサルタント。