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国際女性デーを機に男女格差の不公平に取り組む
国際女性デーを機に男女格差の不公平に取り組む
3月8日、国際女性デーは、働く女性の利益の前進におけるこれまでの歩みを振り返る良い機会です。管理職や経営幹部のポジションを手に入れる女性が増え、働く世界で確かな成果があがっている一方、同等に達したと言える状況には程遠く、世界中に今なお女性労働者にとって厄介な制度上の障害が存在しています。
この状況を変えるためにはどうしたらよいでしょうか。すべての社会問題と同様、まずは認識から始まります。そして、国際女性デーは成果と失敗を振り返る絶好の機会です。パンデミックの影響が女性労働者に及んでいる今年はなおのこと気づきが重要です。昨年来のロックダウン以降、'she-cession'(※1)と呼ばれる特に女性に集中した雇用危機が発生しています。米国だけでも、2020年に500万人を超える女性たちが職を失い(※2)、それ以外の国々でも同じような状況が起きています。
この不均衡にはさまざまな理由がありますが、男性に比べ、女性の仕事はパンデミックの影響を受けやすい傾向があります。また、女性の方が家庭での責任が重く、学校や保育所の閉鎖によって仕事と家事、両方のやりくりを余儀なくされた結果、多くの女性が家族を優先して仕事をあきらめました。事実、最近の国連報告書(※3)では、パンデミック発生後、女性が育児に費やす時間が男性よりも30%多いという調査結果が示されています。
キャリアや賃金の平等における女性たちの現状
仕事量が増えている以外に、キャリアや賃金の平等における女性たちの現状はどうなっているでしょうか。データが改善ペースの遅さを物語っています。女性にとって経営職はいまだ遠き道です。フォーブス誌(※4)によると、2020年はフォーチュン500企業における女性CEOの割合が過去最高を記録しましたが、そうはいってもわずか7.4%にすぎません。FTSE100構成企業における女性取締役の数はこの5年で50%増加(※5)していますが、それでも全体の3分の1止まりです。最近公表された人材サービス業界を対象にした調査でも、経営層における女性比率はわずか20%(※6)でした。
ランスタッドは女性リーダーの育成、強化を優先課題の一つに掲げています。事実、アニュアルレポート2020年版(※7)でご報告した通り、当社のシニアリーダーシップ職に占める女性の割合は51%です。前年の47%からさらに増加しました。「女性のエンパワーメント原則(WEPs)」に対する最高経営責任者(CEO)支持声明書にも署名し、女性従業員の教育研修、能力開発、昇進を目的にしたさまざまな取り組みを進めています。
国際女性デーのテーマ#ChooseToChallenge
その一方で、弊社は意識を高め、行動を起こさなければならない数多くのグローバル企業の一つにすぎません。2021年の国際女性デーのテーマは、不平等や偏見に異議を唱え、ステレオタイプに疑問を投げかけ、インクルーシブな世界の構築に向けた協力を呼びかける、「#ChooseToChallenge」(挑戦を選ぶ)です。職場に存在するさまざまな男女間格差に光を当てるだけでなく、一人ひとりに行動を促す意味でも実効性のある取り組みです。
例えば、弊社のレベッカ・ヘンダーソンは、国際女性デーの公式ウェブサイトで注目のリーダーとして取り上げられていますが、世界の労働力に加わるために必要なリソースを女性たちに提供するようすべての雇用主に促すという挑戦を選びました。弊社のカレン・フィチャックも、CレベルとSTEM職での女性参加の推進を中心に職場における平等の実現に取り組んでいます。これからの数日または数週間、ランスタッドのリーダーや従業員から今年挑戦する不平等についてのさらに多くの約束が発表されることでしょう。
より公正でインクルーシブな仕事の世界のために
世界を代表する人材サービス会社であるランスタッドの役割は、弊社の従業員、サポートする求職者の皆様、サービスを提供するお客様企業を通じてより平等な仕事の世界を目指すために、組織を後押しし変化を実現することです。そしてそのために弊社が選んだ挑戦は、公正な賃金、昇進の機会、経営層における比率、そのいずれについてもジェンダーパリティに関するこれまでの進展に満足しないことです。弊社に限らず、業界全体、世界経済全体が力を合わせ、より公正でインクルーシブな仕事の世界に向けた取り組みをより一層強化できるはずであり、強化すべきだと思います。
国際女性デーは年に1日ですが、弊社は働く女性たちが日々直面する問題、特にパンデミックが家族に及ぼしている影響について意識を向ける必要があります。気づきに始まり、実際に行動に移すまで、弊社の社員一人ひとりが課題解決の役割を負っています。この数年、私たちは大きな前進を遂げています。全員で力を合わせ、この勢いを持続させたいと思います。