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「Z世代の早期離職」と「AI活用の停滞」を同時に解決!不安を自信に変える「役割」の託し方とは
Z世代をAI活用推進役に据える施策は一石二鳥以上
Z世代の離職防止の鍵は、職場に「自分の市場価値を高める機会」を見出だせるか
2025年10月に公開された「Z世代の早期離職、本当の理由は? レポートに見る『キャリアへの熱意』と『未来への不安』という2つの本音」では、ランスタッドが世界15カ国、11,250人の従業員を対象に行ったグローバル調査「Z世代の新しい働き方 ワークプレイスの青写真」を基に、日本のZ世代が抱える「長期的なキャリアを望んでいるのに、短期で離職する」という矛盾について「『今の職場では成長実感が得られない』と判断した場合、すぐに見切りをつけて次の職場へ向かうから」であるということをお伝えしました。
人手不足が深刻化する中、彼らが今の職場にすぐ「自分の市場価値を高める機会」を見出せるかは、企業の存続を左右する課題のひとつであると言えます。

Z世代を「AI活用推進のリーダー」に抜擢する
同調査によると、Z世代の79%が「新しいスキルをすぐに習得できる」と回答する一方で、41%が「他の仕事を見つける自信がない」と回答しています。この結果から、Z世代が「自分は成長できるはずだ」という自信と、「今のままでは通用しないのでは」という現実的な不安の間で揺れ動いている様子が見えてきます。
こうした状況下で注目したいのが、Z世代のオフィスワーカーは、オフィスワーカー以外の同世代よりも職場でAIを活用する傾向が高くなっているという同調査の結果です。この「AIへの親和性」こそ、Z世代が抱える現状の不安を自信に変える鍵となり得ます。
この高い親和性を活かし、不安を自信に変えるための突破口となるのが、Z世代に「AI活用推進のリーダー」という役割を委ねることです。先進的な取り組みを主導する役割は、彼らのモチベーションアップや成長実感を生み、キャリアへの焦燥感を自信へと変えていくでしょう。それと併せて、組織のDXを一気に加速させ、ビジネスの成長をもたらす戦略的な道筋も見えてくるはずです。
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AI活用推進のポイントは「日本のZ世代特有の課題にどう取り組むか」
Z世代に「AI活用推進のリーダー」を託すためには、日本のZ世代の特徴を知ることも重要です。同調査や、同じくランスタッドが世界35の国と地域で実施した働く意識調査「ワークモニター2025」によると、グローバルのZ世代と比較して、日本のZ世代には次のような独自の課題が見られるといいます。
日本のZ世代は「AI活用に遅れを取っている」
「Z世代の新しい働き方 ワークプレイスの青写真」によると、「職場におけるAIの役割を前向きに捉えている」Z世代はグローバルで58%に達する一方で、日本ではわずか41%に留まり、調査対象国の中でも最も低い水準にあります。

また「ワークモニター2025」では、世界全体の半数以上にあたる55%の労働者が「雇用主がAIなどの将来を見据えたスキルを身につける機会を提供している」と回答したのに対し、日本では27%に留まりました。
こうしたデータから、AI活用が遅れる原因は、個人の資質ではなく「環境(機会)」が大きく影響していると見ることができます。
日本のZ世代は「自己効力感・自信に欠ける」
「Z世代の新しい働き方 ワークプレイスの青写真」によると、「新しいスキルをすぐに習得できる」と回答する日本のZ世代はわずか60%(グローバルでは79%)に留まります。さらに、「次の仕事を見つけられる自信がない」割合も日本は56%(グローバルでは41%)と半数を超えています。

こうしたデータから、日本のZ世代は世界の同世代よりさらに「自信に欠けている」ことがわかります。つまり企業には、彼らが「自分の市場価値が高まった」と実感でき、自信を持たせられる施策が求められているのです。彼らが「この職場でなら自分の市場価値が高まる」と実感できる機会を提供し、自己効力感を高めることこそが、他社への流出を防ぐ最強のリテンション(定着)策になるのです。
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Z世代を「教わる側」ではなく「推進する側」へと導く
「AI活用推進のリーダー」という明確な役割が自信につながる
同調査によると、日本のZ世代は「転職に際して長期的なキャリアを重視する」傾向が他の世代より強いなど、自信がない一方で「キャリアアップ」への意欲は高いことがわかっています。
ここで「AI活用推進リーダー」という明確な役割と権限を与えることが、彼らの自信とエンゲージメントを高める特効薬になるのです。
今やZ世代の5人に1人が1年以内に離職を考えている状況ではありますが、彼らは今の会社にいればキャリアアップできるという「明確な成長パス」が見えれば定着すると考えられます。AI活用推進リーダーという役割は、まさにその「成長パス」となり得るでしょう。
また「自分の仕事が理想と一致していない」と感じるZ世代も日本では半数を超えていますが、AI活用という最先端のタスクは、彼らに自分の仕事の「意義」を感じさせてくれるはずです。
「推進する側」として実践・貢献する機会を提供していく
なぜ日本のZ世代のAI活用が遅れているかについては、先の調査結果の通り、Z世代自身の意識よりも「業務レベルでのAIツールの導入遅れ」や「実践的な活用教育の不足」が考えられます。
この課題を解決するには、Z世代へ「“教わる側”として後をついて行く道を示す」のではなく、「“推進する側”として組織の変革に貢献する実践の場を提供する」ことが鍵になります。
活用を推進するためにはまず自らがAIについて学び、活用法を提案したり、知識を共有しなければなりません。その結果として彼らの提案が実現しAI活用が広がれば、彼らは「自分はこの組織に不可欠な戦力だ」という実感を持ち、それが「この会社で長く働き続けたい」という強い定着意欲へと繋がります。
「推進役」といっても初手から大袈裟に考える必要はありません。例えば、次のようなすぐに取り組める施策でも十分効果は期待できます。
- Z世代を講師として、上司・先輩が受講する「AIツール活用セミナー」を実施する
- 「AI活用ヘルプデスク」として、Z世代が上司・先輩からのAIツールの使い方に関する問い合わせに対応する
- Z世代に「業務に役立つプロンプトライブラリ」の管理と定期的な更新(プロンプトの追加)を任せる
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Z世代の「AIについては自分がリーダー」という自信を育てることで企業の未来も育てる
Z世代にAI活用の推進を任せることは、単なる社内の業務効率化施策に留まらず、Z世代に「自信・自己効力感」を与え「この会社で成長できる」という実感、リテンションを生み出す最強の人材戦略でもあるのです。
まずは彼らを「企業(上司・先輩)が常に教え導かなければならない」存在として見るのをやめ、「AI活用の推進リーダーとして信じ任せるべき」存在として意識することが、企業の未来と彼らのキャリアの両方を育てることにつながります。
またその信頼の証、そしてDX成功の要として「職場で自分を隠している(63%/2025ワークモニター アジア太平洋版)」という彼らが、ありのままでAIについて試行錯誤できる「失敗を許容する文化」の醸成や、「インクルーシブな環境」づくりも欠かせないでしょう。
具体的な取り組みの検討には、Z世代について理解を深めるところからはじめなければなりません。まずはランスタッドが調査したレポートをチェックして、Z世代の現状や考え方を探ってみませんか。
ランスタッドにはZ世代の動向に詳しいプロのコンサルタントも在籍しています。Z世代と手を取り合う自社なりの方法を探るためにも、ぜひご相談ください。
