物流人材の獲得【ランスタッド法人ブログWorkforceBiz】

記事をシェアする
Facebook Twitter LINE

パンデミックをきっかけにeコマースが急成長を遂げています。事実、世界のeコマース売上は2020年に27.6%(※1)増を記録しました。こうした現象は世界のどこか一つの市場に限った話ではなく、ほぼすべての市場がパンデミック下で同様の拡大を経験しています。2020年の各市場のeコマース売上の伸びは次の通りです。

 

  • ラテンアメリカ市場:36.7%増
  • 北米市場:31.8%増
  • 中欧・東欧市場:29.1%増
  • アジア太平洋市場:26.4%増

 

 

このコンテンツに関する無料ダウンロード資料はこちらから

downloadhand

資料ダウンロード

ロジスティクス人材の獲得方法

 

パンデミックは収束に向かい始めていますが、それでも2021年の世界全体のeコマース売上は14.3%の増加が見込まれています。

サプライチェーンサービスの需要が高まる中で、人材の獲得競争が熾烈化しています。一部の企業は人手不足を補う策としてワークプレイスオートメーションに投資しています。こうした戦略は全体的な労働力需要を軽減できる可能性はありますが、今度はテクノロジーを使いこなすスキルを持った人材を確保しなければなりません。

結局のところ、スキルのある人材が世界的に不足することによって、物流会社は前例がないほど人手が欲しい時に優秀な人材をなかなか確保できないという事態に陥っています。

逼迫した現在の労働市場において優秀な人材を惹きつけ、採用し、定着させることは従来に増して容易ではないかもしれませんが、不可能ではありません。むしろ、正しいリソースと正しい採用戦略があれば、サプライチェーン企業はポストパンデミック市場で成功するために必要な人材の採用を大きく前進させることができます。

ランスタッドでは、ただ人材を見つけるのではなく、適した人材探しを大切にしています。労働市場での争奪戦が激化し、スキルギャップが深刻化する現在の労働市場においても物流人材を惹きつけるための3つのポイントをご紹介します。

物流人材を惹きつけるための3つのポイントをまとめた要約版を作成しました。手元においてすぐに参考にしていただけます。

 

 

このコンテンツに関する無料ダウンロード資料はこちらから

downloadhand

資料ダウンロード

ロジスティクス人材の獲得方法

 

 

競争力のある報酬・福利厚生パッケージを提示する

スキルのある人材の獲得に苦戦している場合、最初に行うべきことは現在の報酬パッケージの見直しです。ランスタッドのエンプロイヤーブランド・リサーチ2021によると、今日の雇用者の62%(※2)が転職先選びの一番の基準に報酬・福利厚生を挙げています。

消極的求職者、積極的求職者を問わず雇用市場の3分の2を超える割合です。こうした求職者の関心を引くには、適正水準の給与と意味のある福利厚生で構成された競争力のある報酬パッケージを用意する必要があります。

 

競争力のある給与水準

どの市場にも共通して、需要が上がればコストも上がります。この顕著な例がスキルのある人材です。需要が上がれば、給与水準が上がります。サプライチェーン業界の雇用主は雇用市場の変化を認識しなければなりません。

今日の求職者は歴史上、最も情報通と言えるかもしれません。企業リサーチもレビューのチェックも給与比較もお手のもの。競争力のある報酬を提示できなければ、たいていの優秀な人材は単にどこか別の場所を探すだけというのが現実です。もっと悪ければ、競争力のある報酬パッケージを用意しなかったがゆえに既存人材まで失うリスクにさらされるかもしれません。

耳寄りな話は、報酬アップは必ずしもコスト増を意味しません。正しく行えば、魅力ある賃金の提示による常習欠勤の抑制、残業時間の抑制によって最終的にコスト削減につながる可能性もあります。そのための秘訣はその市場での適正賃金水準の見極めです。低すぎれば優秀な人材の関心を引くことはできず、高すぎても採用以外の重要領域への投資に影響が及びます。

詳細な市場調査分析によって適正賃金を導き出すことが肝要です。この作戦なら今日の雇用市場でも競争力を失うことなく、求職者に募集ポジションへの応募を促すことができます。

 

1240_1107

 

意味のある福利厚生

競争力のある給与は報酬パッケージの一部にすぎません。福利厚生も大きな役割を果たしています。事実、パンデミックをきっかけに世界の労働者が自分にとってどのような種類の福利厚生や特典が大切なのかを考え直すようになりました。雇用主はこうした変化に気づき、現在の従業員と将来の従業員にとって最も意味のある福利厚生を提供する必要があります。

雇用者が要望することが多い福利厚生をいくつか見てみましょう。

 

  • ワークライフバランス

パンデミックは健康的なワークライフバランスを保つ大切さを改めて浮き彫りにしました。多くの人が高齢の親の介護をしながら、あるいは子どもの自宅学習の面倒を見ながら在宅勤務する方法を身につけ、柔軟な働き方の必要性を認識するに至っています。

倉庫業や輸送業などの一部の物流会社にとっては柔軟な働き方が難しい場合もありますが、従業員が以前よりうまくワークライフバランスをコントロールできるような方法を探すことが大切です。有給休暇を増やす、シフトを入れ替えるなどの特典も従業員にとってプラスのメリットになります。

 

  • ヘルスケア

新型コロナウイルスのパンデミックによって直接的な影響を受けた人は世界全体で1億7,800万人(※3)を超え、雇用主が提供する医療保険と補完保険オプションを重要視する求職者が増えたのは当然の流れと言えます。公的医療保険制度のない国の求職者にとっては特に重要なポイントです。

医療費は年々増加傾向にあるようですが、雇用主は各種オプションを比較検討し、さまざまな補完医療オプション、または医療、歯科、眼科を含む魅力的な総合医療保険パッケージを従業員に提供する必要があります。

 

  • キャリア開発

ランスタッドのエンプロイヤーブランド・リサーチによると、世界の雇用者の50%(※4)がキャリア開発を転職職探しの重要な基準の一つと考えています。25~34歳で見た場合はこの数字が57%に上がります。

キャリア開発プログラムの導入は優秀な人材を惹きつける手段になるだけでなく、スキルのある人材の新規採用を抑えることができます。正しいプログラムがあれば、既存人材のスキルギャップを改善できるからです。包括的キャリア開発プログラムなら特に、従業員全体の定着率を高められます。

 

 

このコンテンツに関する無料ダウンロード資料はこちらから

downloadhand

資料ダウンロード

ロジスティクス人材の獲得方法

 

 

エンプロイヤーブランドを強化する

急速に拡大する物流業界で他に差をつけるための最善策の一つにエンプロイヤーブランドの強化があります。今日の求職者は従来にも増して企業に関する情報を簡単に手に入れられます。ソーシャルメディア、企業の専用キャリアサイト、企業のオンライン口コミサイトを行き来し、現在の雇用主についても過去の雇用主についても独自の情報収集が可能です。

残念なことに、たった一つ否定的なオンラインレビューが優秀な人材の求人応募を妨げてしまうこともあります。事実、調査によると求職者の75%(※5)が応募の前にエンプロイヤーブランドの評判を考慮すると答えています。 

これらの統計データは魅力的で前向きなエンプロイヤーブランドを構築し、積極的に対策を講じる必要性を物語っています。対策に取り掛かるためのアドバイスをいくつかご紹介します。

 

1. エンプロイヤーブランド評価を行う

現在のブランドの誠実な評価なくしてエンプロイヤーブランドを強化しようとしても、それはほぼ不可能です。自社のブランドをオンライン検索して問題のある領域を洗い出し、パルス調査を活用して既存従業員が自社のブランドをどのように認識しているのか十分把握してください。また、詳細な市場調査によって競合他社分析を行うことも大切です。

この情報を基に改善領域を2~3つ割り出します。戦略的プランニングを駆使してこの問題に対処してください。例えば、調査によってオンライン上に複数の否定的レビューがあることが判明した場合は、既存従業員からのポジティブなコメントによってネガティブなレビューに反論し、戦略的に対策を講じましょう。

 

2. 魅力ある従業員価値提案(EVP)を定める

エンプロイヤーブランド戦略における重要要素の一つは魅力ある従業員価値提案(EVP)作り(※6)です。効果的なEVPはなぜこの会社で働くと良いのかをシンプルに説明します。スキルや能力と引き換えに会社が従業員に提供する福利厚生や特典を明確に定める必要があります。

EVPは従業員にとって意味があること、明朗であること、正確であることが前提条件です。EVPが会社全体の価値観や目標と合致していれば採用活動の後押しになるだけでなく、既存従業員にとっても組織に止まる魅力となり、離職率を抑えられます。

 

3. 従業員にブランドアンバサダーになってもらう

既存従業員の価値や、既存従業員が会社の強力なブランドアンバサダーになる力を過小評価すべきではありません。最近の調査によると、求職者の65%(※7)以上が企業文化を知りたい時に他の情報源よりも社員口コミサイトを信頼することがわかっています。

ストーリーテリングなどのマーケティング手法も有効です。優秀な従業員にこの会社で働くとはどのようなものかを語ってもらうのも良い方法です。また、社員紹介制度も将来の候補者とつながる重要な経路になります。

 

4. 自社ブランドを売り込む

採用活動は求人広告を掲載したらそれでおしまいの作業ではありません。むしろ、求人情報をターゲットオーディエンスに確実に届けるための事前に計画したマーケティング戦略が必要です。消費者に売り込むのと同様、リクルーターは理想の求職者集団にどこで、どのように声を届けることができるのか、知っていなければなりません。

オンライン求人掲示板、ソーシャルメディア、専門職団体の掲示板など幅広い掲載先を活用し、宣伝活動の範囲を広げてください。また、専用キャリアサイトの開設も必要です。興味のある求職者に企業としての目標や価値観、ブランドなど詳しい情報を提供できます。

 

 

このコンテンツに関する無料ダウンロード資料はこちらから

downloadhand

資料ダウンロード

ロジスティクス人材の獲得方法

 

 

HRテクノロジーに投資する

物流業界における人材管理の複雑さはコロナ禍でさらに悪化しています。そこで役に立つのがワークフォースマネジメントソリューションです。ツールやリソース、サービスを活用してこのストレスの軽減を図ることができます。幸いにもこうしたソリューションは定着率や生産性の改善にも有効であることが知られています。

ワークフォースマネジメントソリューションがもたらすメリットはそれだけではありません。さらにいくつか見てみましょう。

 

採用活動の結果を改善する

人材サービス会社が提供するHRテクノロジーは適材適所のための人材獲得に特化して開発されています。採用企業が予め設定した基準に合致する求職者の検索によって、応募者のフィルタリングができます。例えばRelevate Reference (※8)はリファレンスチェックプロセスをスピードアップし、人材をいち早く確保できます。

ランスタッドをはじめとする人材サービス会社のサポートを得れば、HRテクノロジーをすぐに利用でき、条件に合致した人材プールとも、予めスクリーニングされた候補者ともすぐにつながることができます。HRサービスパートナーは臨時雇用者、季節労働者の手配も可能です。

 

勤務表作成プロセスを簡素化する

物流市場の需要は週単位で変動するため、柔軟な勤務体系が欠かせません。従業員スケジューリングソリューション(※9)なら勤務可能な従業員を素早く明確に把握でき、勤務表の作成も簡単にできるため、このプロセスを簡素化できます。

それぞれの会社のニーズによっては、ランスタッドのインハウスサービスなどが提供する従業員スケジューリングソリューションを利用すると、従業員のシフト管理や勤務表作成だけでなく、その他さまざまな日常的人員管理業務についてオンサイトでサポートを受けられます。

 

組織に溶け込みやすくする

ランスタッドを含む一部の人材管理サービス会社は物流会社に代わってオンボーディングプロセスを実施できます。新規採用者向けオリエンテーション、必須トレーニング、組織に溶け込むためのアシミレーションなどが含まれます。

エキスパートが採用候補者をオンボーディングプロセスまでフォローすることで定着率と生産性を高められます。事実、ランスタッドUSAの調査によると、効果的なオンボーディングプロセスによって新規採用者の定着率が80%(※10)以上改善しています。定着率が改善すれば、新規採用のストレスも軽減できます。

多くの専門家が人手不足は今後数年、悪化の一途を辿ると予測しています。優秀な人材の獲得競争が激しい物流業界では特に、雇用主がポストパンデミックの雇用市場に向けて対策を講じ、態勢を整えることが大切です。

ご紹介したアドバイスはお役に立ちましたか?物流人材を惹きつけるための3つのポイントをまとめた要約版を作成しました。手元においてすぐに参考にしていただけます。

inbound__SME_CJ9_consideration

 

[参考]
※1 https://www.shopify.com/enterprise/global-ecommerce-statistics
※2 https://www.randstad.com/workforce-insights/employer-branding/research-reports/
※3 https://www.worldometers.info/coronavirus/?utm_campaign=homeAdUOA?Si
※4 https://www.randstad.com/workforce-insights/employer-branding/research-reports/
※5 https://business.linkedin.com/content/dam/business/talent-solutions/global/en_us/c/pdfs/ultimate-list-of-employer-brand-stats.pdf
※6 https://www.randstad.com/workforce-insights/employer-branding/how-to-create-a-compelling-employee-value-proposition/
※7 https://www.glassdoor.com/employers/resources/hr-and-recruiting-stats/
※8 https://www.randstad.com/hr-services/digital-services/relevate-reference/
※9 https://www.randstad.com/hr-services/digital-services/relevate-workforce-schedule/
※10 https://rlc.randstadusa.com/for-business/learning-center/employee-engagement/onboarding#header-chapter1

関連コラム

    人材サービスをご希望の企業様へ

    人材に関する課題がございましたらランスタッドへお任せください

    人材サービスのご依頼ご相談

    人材ソリューションのご相談や、ランスタッドの人材サービスに関するご相談などお伺いいたします

    企業の方専用ご連絡先
    0120-028-037
    平日9:30-17:00 ※12:00-13:00除く