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22年は0.2ポイントの入職超過 2年連続で上昇、厚労省雇用動向調査
企業の人手不足を反映して21年から2年連続で入職超過
厚生労働省が8月22日発表した2022年雇用動向調査によると、年間の入職者数は779万8000人、離職者は765万6700人となり、入職者が離職者を約14万1300人上回りました。年初の常用労働者数に対する割合は入職率が15.2%(前年比1.2ポイント増)、離職率が15.0%(同1.1ポイント増)といずれも増えましたが、0.2ポイントの入職超過となり、前年の0.1ポイントを上回っています。企業の人手不足を反映して、21年から2年連続で入職超過となっています。
就業形態別では、正社員が中心の一般労働者は入職率11.8%(同0.9ポイント増)、離職率11.9%(同0.8ポイント増)で、0.1ポイントの離職超過。パートタイム労働者は入職率24.2%(同2.2ポイント増)、離職率23.1%(同1.8ポイント増)で、1.1ポイントの入職超過となり、前年の0.7ポイントを大きく上回りました。
産業別では宿泊・飲食サービス業が入職率34.6%、離職率26.8%でどちらも最も高く、7.8ポイントの入職超過。生活関連サービス業も各23.2%、18.7%で4.5ポイントの入職超過となりました。両産業ともコロナからの回復が遅れ、人手の確保に追われている様子がうかがえます。
調査は年2回、5人以上の常用労働者のいる1万5120事業所を対象に実施し、上半期(1~6月)は9029事業所、下半期(7~12月)は8452事業所から有効回答を得ました。平均有効回答率は57.8%。
最賃改定、目安上回る43円アップ、地方で引き上げ
厚生労働省によると2023年度の都道府県別最低賃金(最賃)が8月18日に出そろいました。改定額の全国加重平均は1004円となり、中央最低賃金審議会が7月に示した「目安」の1002円(41円アップ)を上回り、前年の961円から43円アップする大幅引き上げとなりました。1978年度に目安制度が始まって以来の最高額。10月1日以降、順次適用されますが、人件費対策に追われる企業が続出しそうです。
目安額は時給の高い順にAランク(東京都など6都府県)、Bランク(北海道など28道府県)、Cランク(青森など13県)に分かれ、今年の目安額はAが41円、Bが40円、Cが39円となっていました。
しかし、引き上げ額が最も大きかったのは47円の島根、佐賀両県で、島根は857円から904円、佐賀は853円から900円に上がります。佐賀と同様に、時給が最も低い853円の地域では、沖縄県が43円増の896円、秋田県や宮崎県などが44円増の897円、青森県や長崎県などが45円増の898円にそれぞれ改定されます。
1072円の東京は41円増の1113円と改定後も最も高くなっています。次いで、1071円の神奈川は41円増の1112円。これに埼玉、千葉、愛知、京都、大阪、兵庫の6府県も1000円を超えるなど、昨年の3都府県から8都府県に一挙に拡大。「最賃1000円時代」に本格突入しました。今回の大幅引き上げに対して、最賃水準の非正規従業員らを多く抱える企業は人件費の確保に頭を痛めることになります。