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育休の現状は?相手への満足度は男性83点、女性70点
求人広告会社が発表した「育休に対する男女の意識差調査」によると、育児休暇を取った相手に対する満足度は男性の83.3%に対して、女性は69.8%と10ポイント以上の開きがあり、女性の満足度の低いことがわかりました。
男性の65.0%は取得したことがなく、取得者のうち「5日以内」が12.0%で最多。これに対して、女性も半数の50.5%が取得したことがありませんが、取得者で最も多かった日数は「半年以上」の30.3%でした。取得しなかった理由は男女とも「収入減少」「人手不足」「職場に前例がない」などが目立ちます。
育休中の相手に期待する内容(複数回答)は、女性から男性に対しては「おむつ替え」の40.0%、「子供のお風呂」の39.3%、「子育ての苦労や喜びの共有」の37.8%などが多かった一方、男性から女性に対して同様の期待はいずれも20%台前半にとどまりました。
育休取得者の相手に対する総合満足度は、男性の83.3%に対して女性は69.8%とかなりの開きがあります。そもそも男性の育休取得率は低いうえ、取得しても短期間が多いことなどから、女性側の満足度は低いようです。調査は、小学生未満の子供を持つ男女正社員各400人の計800人の有効回答を集計しました。
男性育休、取得希望と実態に大きなギャップ
別の求人広告会社がまとめた育休に関する調査によると、子供のいない男性会社員の7割前後が「子供ができたら育休を取りたい」と思っており、希望期間も6割以上が「1カ月以上」を希望していることがわかります。ただ、企業調査では過去3年間の平均取得率5%未満が約半数に上り、取得期間も「1カ月未満」が6割と、両者の間に大きなギャップがあります。
実際の取得率は「0%」の企業が22.3%、「1~5%未満」が26.4%で合わせると48.7%と半数近くに。0%は社員300人以下の中小企業が7割以上を占めており、「50%以上」の企業は19.5%にとどまっています。期間も「1週間未満」が28.0%、「1週間以上~1カ月未満」が32.5%の計60.5%に上ります。
育休取得にあたっての懸念としては「同僚に迷惑がかかる」「収入減」を挙げる男性が多く、女性に比べると「上司がいい顔をしない」と答える男性もいました。
こうした結果について調査元は「日本の育休は制度面では世界のトップクラス」としたうえで、制度と実態の大きなギャップについて「男性優遇の昇進構造が企業社会の根底にあるため」と分析。
戦後定着した男性中心の「無限定正社員」が普及を阻んでおり、企業は「社員の早期育成・早期選抜」「限定的な働き方とキャリア形成との両立」を図ることが中長期取得のカギになる、と提言しています。