- 総合人材サービス ランスタッドTOP
- 法人向けHRブログ workforce Biz
- 【ワークモニター2021年下期|労働市場の動向】ワークライフバランスの改善を求め世界の労働者の半数以上が職探しを開始
2021.12.22
【ワークモニター2021年下期|労働市場の動向】ワークライフバランスの改善を求め世界の労働者の半数以上が職探しを開始
人材業界トレンド
ランスタッドのサービス
記事をシェアする
ランスタッドのワークモニター調査は、世界でも最大規模の労働市場調査です。34市場の労働者2万7000人を対象にした最新のワークモニター調査によると、世界の労働者の半数以上(56%)が仕事探しをしていました。
うち積極的に求職活動をしている人が30%、実際に最近転職した人は4分の1(26%)でした。
この数字には、コロナ禍後の経済回復が労働者にとって、自身の人生や仕事の意味をあらためて考えるきっかけになったことが示されています。ランスタッドは労働者の自覚が高まったこの時代を「Great Enlightenment(大覚醒時代)」と名付けました。
日本人はワークライフバランスの改善に強い意識
世界の労働者の半数(49%)が、コロナ禍以降ストレスが増えており、今後は仕事のしかたを変える必要があると答えました。日本人に至ってはその数字が65%を平均よりも高く、バランスを取る重要性が求められていることがわかります。
この意識の変容により、世界の労働者の半数以上(56%)がコロナ禍になり、ワークライフバランスの改善を求め、新たに職探しをしているという結果となりました。そのうち、積極的に求職活動を行っている人は30%、実際に最近で転職した人は26%となりました。日本では44%が転職に意欲的で、うち積極的に求職活動を行っている人は26%、実際に最近で転職した人は 18%となっています。
この数字には、アフターコロナの経済回復が労働者にとって、自身の人生や仕事の意味をあらためて考えるきっかけになったことが示されてると言えます。「Great Enlightenment(大覚醒時代)」の始まりと言えます。
労働者はコロナ禍後の売り手市場を活用し、より良い条件を求めて活動
最新のデータから、労働者の多くが過小評価されていると感じており、3分の2近く(60%)が昇進していないだけでなく、昇進後に昇給した人も5分の1に満たない(17%)ことが分かりました。
日本でも 62%の人が昇進しておらず、昇進後に昇給した人は 14%にとどまる結果となりました。
このことから、日本人の39%がより良い給与や福利厚生のある別の仕事を探す予定と答えています。
世界の平均値と比べると低めとなっていますが、この行動は全世界のトレンドのように思えます。
特に若い世代でこの傾向が高く、世界の労働者の25~34歳では3分の2(62%)がより良い条件を求めて仕事を探すことがうかがえます。
日本はキャリア選択の満足度と今後の目標の設定において最下位の結果に
今後の自身の人生や仕事の意味をあらためて考える必要性を感じながらも、今回の調査において、日本がグローバルの平均と比較して、自分のキャリア選択の満足度、個人や仕事の今後の目標設定の項目で大きな乖離が見られ、調査対象の34の国と地域の中で最下位を記録しました。
世界の労働者の多くが自身のキャリアの選択に満足している一方で、日本の労働者の満足度は約7割となっていますが、全世界の労働者と比べると、その数値は最も低くなっています。
また、コロナ禍で自分自身の目標が明確になった割合に関しても全世界で最も低く、世界の労働者と比較して、”仕事”より”企業/職場”への所属意識が強いことからくる、不安感や焦燥感があることが要因の一つとして考えられるかもしれません。
変化していく世界の働き方の中で、日本の労働環境はコロナ禍においても、さほど変化が見られなかったことが、労働者の意識に影響を与えていたことが明らかになりました。
日本の労働者は柔軟な働き方を求めている
今回の調査で特徴的であった事は、日本の働き方に変化が求められている結果が浮き彫りとなったことにあります。
「コロナ禍の経験をもとに、仕事やキャリアにより柔軟性を求めている」と回答した労働者は、75%と高い数字になり(グローバルでは76%)、日本の労働者の4人中3人が雇用主に対して柔軟性の高い働き方を求めていることが分かりました。
また、完全なリモートワークが達成されるならば海外で働きたいと回答した日本の労働者は 34%(グローバルでは56%)という結果となりました。
グローバルと比較した際は、低い水準であるものの、約3人に1人の労働者が現在の働き方を変え、海外からでも働けるような環境の実現を求めていることがわかりました。
今回の調査を受けて
今後のアフターコロナの経済回復を期待し、自身の人生や仕事の意味をあらためて考えるきっかけになったことが今回のワークモニター調査で明らかになりました。その中で日本ではより柔軟な働き方をすることが 求められており、旧態依然の働き方に対して労働者が変化を求めていることがわかる結果となっています。
現在、新型コロナウイルス感染症拡大下で働き方が多様化していく中で、世界中の労働者が雇用主に求めることも大きく変化しています。今後とも、ランスタッドでは働き方の変革や、新しい働き方を推進するサービスや価値を提供し、労働者の働き方のアップデートと企業の魅力度向上のためのエンプロイヤーブランディングの浸透に向けた発信を続けてまいります。
ランスタッド・ワークモニターに関してランスタッドのワークモニター調査は、ランスタッドが年に 2 回発表する世界最大規模の労働市場調査です。2003 年ランスタッドの本社のあるオランダでスタートし、現在はヨーロッパ、アジアパシフィック、アメリカ大陸の世界 34 の国と地域で行われ、労働市場の動向に関するグローバルトレンドを調査しています。
調査では、テーマ別の質問に加え仕事の満足度も調査しており、従業員が今後 6 か月以内に転職する可能性など、雇用市場における傾向を包括的に理解できるものとなっています。
調査はオンライン上で行われ、18-65 歳の週 24 時間以上の勤務をする労働者を対象にしています(自営業を除く)。最小サンプル数は各市場で 800 としており、Dynata パネルは、サンプリングの目的で使用しています。この度の調査は、34 の国と地域で 2021 年 8 月 23 日から 9 月 12 日まで行われました。
|