~景気動向から見た2021年物流業界復活への道~

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 皆さまこんにちは。ランスタッドの物流オタクこと雲戸です。初めて私のメールコンテンツをお読みになられる方、以降お見知りおきをお願い致します。

 さてコロナ一色だった2020年が終わり、今年は緩やかでも景気回復、アフターコロナに向かうと思って迎えた2021年。淡い期待とは裏腹にいきなりの緊急事態宣言で早くも暗雲立ち込める2021年幕開けとなりました。
 「もういい加減勘弁してくれ!!」と思われている方も多いのではないでしょうか?私もその1人です。「今年はどうなるんだ?」と不安に思っている方も多いことと思います。そんな2021年の物流業界をズバリ予測致します!!


■ 景気動向

① GDP成長率見通し

 国際通貨基金(IMF)が10月に発表した各主要国のGDP成長率見通しと2021年の予測によると我が日本は2.3%プラス成長に転じるという予測しております。

 世界全体でみても5.2%成長に転じるという予測からどうやら2021年は地球全体で概ね回復基調に向かうというのが大方の予測です。日米の巨額財政出動や世界でワクチン接種が進み、世界経済を押し上げると予測されることから1月27日の最新発表では世界全体で更に0.3%上方修正となりました。これに伴い日本も前回2020年10月発表から0.8%押し上げ3.1%成長の上方修正です。当然2020年があまりにも下落したのでただのリバウンドという見方をする方もいるでしょう。確かにリバウンド的回復を見せる部分もありますが、相対的にコロナウイルスの影響度は年を追うごとに下がっていくわけですから例えリバウンド的な回復だとしても、その後緩やかに回復して行くこと自体はそんなに疑わなくても良いと思います。ただ2021年という限定的な見方をすればまだまだ不確実な要素が多いですね。ワクチン接種の進捗度合いや感染状況の変化、オリンピック開催の有無などこれらの要素によってはプラス成長の度合いが変わってくるとは思います。

2020年の実質GDP成長率見通し

  ※IMF国際通貨基金発表内容を基にランスタッド作成

 
② 景気動向指数(CI)と日銀短観
 
 次に最新1月28日発表の景気動向指数から先行指数についてですが、こちらは2.1ポイント上昇となり、これで6か月連続の上昇となりました。この水準は2018年12月以来、約2年ぶりという水準になります。
 一方一致指数はどうでしょうか?先月比-0.4ポイントとなり、下がったのは6か月ぶりとなりました。実態の景気はまだまだコロナ前ということには行かないようですね。次に日銀短観はどうでしょうか?

※内閣府経済社会総合研究所発表に基づきランスタッド作成


※日本銀行発表内容に基づきランスタッド作成

 当然コロナ前の水準とは行きませんが前回9月調査よりも改善傾向が見て取れます。全産業細かくここでは掘り下げませんが、自動車生産関連の回復に伴い鉄鋼や非鉄金属などの回復、輸出のやや回復などが要因と思われます。もちろん宿泊、サービスなどの調査時はGo Toの影響で多少回復の兆しがあったものの依然として厳しい状況が続いてることは周知の事実かと思います。

 

■ 感染状況

 さて話をガラリと変えてコロナウイルスの国内感染状況はどうでしょうか?現在第3波の真っ只中~終息に向かっておりこの間の感染状況については皆さまご存知の通りかと思います。第1波、2波がかわいく思えるくらい第3波は爆発的感染状況です。

従来予測

※厚生労働省HPより

■本当の意味でのWtih corona

 ここで重要なのは第3波は単体で起きている事ではないということです。既に昨年2月くらいからコロナウイルスの影響は始まっております。今よりもっとブレーキの利いた経済抑止活動も行いました。そこに来ての第3波ですから昨年からの蓄積されたダメージも加えると破壊力は相当なもののはずです。

 もちろんワクチン接種の普及やこれから暖かくなる季節へ向かうことなど、コロナウイルス感染抑制に向かうのではといういくつかのポジティブな要素があってのGDP回復予測や先行指数予測なので一定の理解はできます。しかしどうでしょう?いくつかの指標は景気が回復した、あるいは回復への段階が始まったといえるような数値ではありません。むしろ感染状況から考えるとそれなりに経済が回っている、回ってしまっているとさえ思えてしまう数値です。

 これは私達人類がある程度コロナウイルスと共存する経済活動、社会活動の免疫を少しずつ獲得しているのではないでしょうか?良い意味での”慣れ”ともいえるかも知れません。あるいは物理的にこれ以上は経済活動を抑制できないというデッドラインを昨年からの継続経験で得たのかも知れません。

 では本題である物流業界はどうなのでしょうか?2019年度水準まで戻るとは言わないまでも国内年間総輸送量は45憶トンレベルを超え、小幅に回復すると思われます。単純にGDPが約3%程度回復するとして物流、貨物輸送のGDPに占める割合から換算するとこの程度は回復するのではないでしょうか?主に生活関連、消費関連貨物の回復が予測されます。一方で建設関連貨物については大きな公共土木工事等があまり期待できないことから引き続き厳しい状況が続きそうです。

 しかしここで最もお伝えしたいのは回復の度合いについてではありません。正直に申し上げて回復の度合いを見極められるほど容易な市場や状況ではありません。私が申し上げたいのは「仮に第4波・5波があっても必ず回復に向かう」という事です。

※内閣府統計情報よりランスタッド作成

 恐らく規模はともかく第4波も5波も来るのでしょう。ワクチン接種については現在計画している内容からは少し遅れるのではないでしょうか・・?しかし前述したようにコロナと共存する経済活動や社会活動は既に一定の”免疫”として獲得できているようです。事実昨年の緊急事態宣言よりも緩いブレーキのかけ方にも関わらず感染状況はだいぶ減少傾向にあります。この共存度が上がることはあっても下がることはないでしょうからそれだけでも回復に向かうことは断言できるかと思います。

■私達にできること

 ただそうはいっても不確実で不安定なことには間違いありません。不確実で不安定な状況だからこそ積極的な人的投資は各企業様もしづらいと思います。そのような状況だからこそ柔軟で流動的な雇用をサポートできる私達が微力ではありますが、お手伝いできることが沢山あると思っております。

  • 年度末・年度始めを迎えるにあたり繁忙期対応をどのようにするか?
  • 特に今年は繁忙時期と緊急事態宣言明けの時期が重なりリバウンド需要と被りそうで忙しさの上振れが予測しづらい
  • 景気の状況を見極めながらどのように人員を担保していくか?
  • 同一労働・同一賃金に対する対策をどのようにしていこうか?
  • 不確実で不安定な状況下で定年退職者の再雇用をどのようにしていこうか?

 などなど、上記に限らず人員に関するお悩みは尽きないと思います。どのような些細なことでも結構でございます。いつでもご相談、ご質問お申し付けくださいませ。そして皆さまと一緒にWtih coronaの中で成長していき、より良い”免疫”を獲得して参りたいと思います。


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【筆者紹介】

雲戸 隆使 (うんと たかし)

ランスタッド DR事業部 部長
2003年から人材派遣業界に従事。

以来ドライバー派遣を中心に物流・流通関係のお客様を幅広く担当。2011年より現職

 

【ランスタッド ドライバー事業部】

世界最大級の総合人材サービス  ランスタッドで、ドライバーだけに特化した事業を行っています。
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