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成功事例:JP楽天ロジスティクス
楽天グループの新設物流センターに息を吹き込んだランスタッドの派遣スタッフ
楽天グループが抱えていた大きな人材課題
――これまでも人材に関する課題があったのでしょうか。
当社の総合物流サービス「JP楽天ロジスティクス」が拡大したことで新設された新たな物流拠点が、この習志野のフルフィルメントセンターです。ECはBtoC物流なので、BtoB物流と比べると計画的な物量が整っていません。いかに物流の波動に耐えられるか、その波動に対応するためのリソースをどうコントロールしていくかというのが課題としてありました。
他の拠点でも派遣企業様にお世話になっており、自社の人材と半々くらいで対応しています。習志野でも自社だけではリソースの確保が難しかったので、大きなリソースを確保できる企業様を検討していました。
体制を構築するにあたっては、社員やアルバイトを含めた自社のリソースで基盤を作るべきです。そこにレギュラーの固定派遣スタッフとスポット派遣スタッフをうまく織り交ぜて、物量にフィットさせていく。繁忙期は通常時の倍くらいの物量になるので、急激な伸び方や波動の調整でいうと、派遣形態のスタッフの活用がフィットしていると考えています。
――外部人材を受け入れるにあたり、懸念や不安はありませんでしたか。
懸念は2つありました。
1点目は、新センターを稼働するにあたり各企業様と商談を重ねている時期が、ちょうど新型コロナウイルスの感染拡大、非常事態宣言の最中となったことです。当社としてもしっかりと労働環境の整備を行なっていかなければならないタイミングでもありましたし、そんな中でもリソースを充分確保できるかどうか。2020年は前年までと人材の流動が大きく分岐された年であったので、不安を感じていました。
もう1点は楽天グループ株式会社のスピード感です。当社はいかなる対応も迅速なスピードで進めています。このスピード感に対応できる企業様というのは規模の大きな企業様の方が多いと思いますが、その点がマッチするかどうかという懸念がありました。
――ランスタッドからの提案で「予想外」「期待以上」というものはありましたか。
さまざまありますが、一番は「組織開発サービス」です。
センターを立ち上げた直後から安定的な稼働ができるかというと決してそうではなく、やはりスタッフの育成が必要です。当センターではスタッフに4レイヤーを定めているのですが、それぞれのレイヤーが育っていない中でいかにサービス提供を行なっていくかという課題がある。
その中でご提案いただいたのが、チームマネジメントを心理学的な切り口でサポートするというもの。これは非常に意外な提案でした。当センターにも組織開発ディレクターの先生に来ていただき、リーダー論に関する講義をしていただきました。
当社の社員も何名か参加させていただきましたが、ベクトルの揃え方についてはテキストだけではなく体を動かしながら、よりスタッフに目線を合わせて講義をしていただいたことが心に残っています。
改正派遣法施行と緊急事態宣言下での好スタート
――当初の課題や不安・懸念は解消されましたか。
今も対応を進めているところですが、基本的には安心して運営できています。感染症対策に関しては、当センター内のインハウス事務所に常駐しているランスタッドのコンサルタントはじめ多くの方とコミュニケーションを重ね、カフェテリアや喫煙所・送迎バスの環境、設備の導入など、さまざまな協議を重ねています。週に1回の打ち合わせを継続しているので、1年で50回くらい打ち合わせをしたことになります。
打ち合わせの中で適宜、採用スピードの要望とウィークリーの採用人数やトレンドといった採用計画をお伝えし、当社に合わせていただいています。おそらく皆様に負担をかけているのはわかるのですが、そういった表情は一切出すこともなく、当社のスピード感で計画通りに採用していただいている。大変ありがたく思っています。
年間の採用計画を双方で握り合い「このターニングポイントまではこう活動しよう」「このクォーターはこう動こう」と定められていますが、これはおそらく他社であったらできていません。ランスタッドとの信頼関係が構築できたからこそ、情報が出せています。
「強くて優しいセンター」を実現するための選択
――多くの企業の中からランスタッドを選んだ理由はどこにありましたか。
その理由は明確にあります。
ひとつは私が以前担当していた別事業所で既にお付き合いがあったこと。当時はSpotを中心に利用させていただいていました。2点目として、多数のリソースをご提供いただいていたという過去の実績があり、期待値が高かったこと。年末の繁忙期の際、各事業所とも派遣スタッフのリソース確保が課題となる中で、大人数のリソースをご提供いただけていたことが安心感となっていました。
3点目は、2020年4月より施行された同一労働同一賃金に関わるところです。当センターの開業が施行後間もない頃で、多くの派遣会社の待遇決定方式は『労使協定方式』が主流となる中、当社としては『均衡均等方式』を望みました。そこにご対応いただける企業様がランスタッドだったのです。大企業に施行されてから1年が経つ現在では対応している企業様もいるかもしれませんが、2020年4月のタイミングで対応できる企業様は少数。ランスタッドのスピード感と弊社のスピード感がマッチしていると感じました。
4点目としてあげるなら、実際に何社か交渉を重ねましたが、ランスタッドが一番情熱と覚悟を感じられました。最終的には、新センターを設立するにあたり、一緒に成長していける、共栄していくイメージが描けたことが一番大きかった。
当センターは「強くて優しいセンター」を目指しています。その方針に対し、ランスタッドの担当支店長から「スープの冷めない関係を作る」というメッセージをいただきました。既存拠点での課題も含め、受け身ではなく「こういうこともできますよ」という提案型の営業をしていただいた。センターを稼働してから今も、その当時ご提案いただいたプランをチョイスしながら切磋琢磨している状況です。
――ランスタッドが改善すべき点や要望はありますか。
改善して欲しい点は一切ありません。今と変わらず居続けてほしい。他の派遣会社を入れていないので、何もなかった物流センターに息を吹き込み、このように営業できていることはすべてランスタッドのおかげだと思っています。感謝の言葉しかないです。
担当コンサルタントも信頼しています。カウンター同士、会社を背負った商談になるので、どうしても譲れない部分はお互いに出てくる。そのような話をしつつ、現場のスタッフの小さな悩みの相談も同じ温度感で対応していただいています。ここは私にとって評価がかなり高い点です。
以前別事業所で利用させていただいた他社と比較すると、ランスタッドほどしっかりと派遣スタッフに寄り添う、優しさを感じられる企業様はなかったなと感じています。
魅力に感じるもうひとつのポイントは、当センター内にランスタッドの事務所を設けている「インハウス型」。常に顔を合わせられる環境にあることです。派遣スタッフとも毎日顔を合わせられるので、スタッフの悩み相談対応や連絡事項の伝達も適切にできています。
他社の場合は、営業の方にお伝えしても実際に該当スタッフまで情報が落ちていないこともあり、徹底力に欠ける。これはランスタッドならではだと思っています。
今後の増員計画もランスタッド1本で
――現在も多くのレギュラースタッフがいますが、さらに大幅増員する計画と伺っています。
住宅街の真ん中にある当センターでの主力スタッフは、夕刻までのパート層。昨年末の繁忙期には、ランスタッドから夕刻から働ける外国人留学生スタッフのご提案があり、当社の課題を克服するようなリソースの提供を実現いただけました。
当社としてもはじめての外国人の受け入れということで不安もありましたが、ガイドラインなどをすべて翻訳していただいたり、在留証明書などコンプライアンスに関わる部分も適切に管理いただけたりと、安心して運用することができました。
他にも、派遣スタッフに対してアンケートや勤務実績のサーベイを行なっていただいた経緯があります。欠勤や退職理由を調査していただき、今まで派遣先から見えていなかったネガティブポイントがクリアになって、改善のためのアタックポイントが絞れました。
日々の欠勤率は当初10%くらいあり、将来的にスタッフ数が増える中で同じ割合で推移するのはまずいということで課題化。どうやったら欠勤率が下げられるかと戦略的に取り組みました。結果として、先週は2.5%と400%の改善率。これはサーベイの成果だと思っています。
これからさらに人数を増やしていく計画ですが、基本的に他の派遣会社を入れる予定はありません。私はランスタッド一本でこのセンターを満床にさせたいと思っています。
信頼関係が好循環を生む
他センターでの実績から楽天グループのスピード感や思いを熟知していたランスタッド。熱い思いと誠実・実直な対応が、常に前倒しで情報をご提供いただける信頼関係となり、波動に対応できるスピーディーな人材調達につながるという好循環を生んでいます。
習志野のフルフィルメントセンターではレギュラーの長期派遣スタッフに加え、週末やイベント時はSpot派遣スタッフで波動に対応。コロナ禍であっても安心して安定的に働けるというクチコミが広がり、募集をかける前から「働きたい」と言う電話がかかってくることもある状況です。
今後の大幅増員と「強くて優しいセンター」の実現に向け、これからも「スープの冷めない関係」での挑戦は続きます。
JP楽天ロジスティクス株式会社
ロジスティクスオペレーション部 RFCオペレーション課 RFC習志野グループ
マネージャー 村越 正洋 様