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2026年・準備と対応が必要な労働法制(中)女性活躍推進法が10年延長で拡充。下請法(中小受託取引適正化法)を改称・改正
1月5日号に続き、企業にとって準備と対応が必要な2026年の労働法制についてお伝えします。今回のテーマは、時限立法として誕生した女性活躍推進法が10年延長されて内容も拡充。女性の管理職比率や男女の賃金差異について、公表対象の企業規模を広げます。また、下請法(下請代金支払遅延等防止法)は「中小受託取引適正化法(取適法)」に名称変更され、適用対象の拡大や、新たな禁止行為の追加、複数の省庁が連携して違反行為に対応する「面的執行」の強化などが盛り込まれています。
4月施行・女性活躍推進法に伴う公表対象企業拡大
昨年6月の通常国会で延長と改正法が成立した女性活躍推進法。正式名称は「女性の職場での活躍を推進する法律」で、女性が能力や個性を存分に発揮できる社会の実現をめざし、国・地方公共団体と民間企業が果たすべき義務を明確にした法律です。
従業員が301人以上の企業に、自社の女性活躍に関する「状況把握」「課題分析」「行動計画策定」「情報の公表」などを義務付けています。この義務を4月から101人以上の企業に広げます。100人以下の企業は引き続き努力義務です。
状況把握と課題洗い出しとして、自社の男女間賃金差異や女性管理職比率などのデータを正確に把握し、課題を見直すことが求められます。また、行動計画を策定し、課題解決に向けた具体的な対応を取りまとめて社内外への公表と都道府県労働局への届け出が必要となります。公開された情報は、自社ホームページや厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」にアップされます。
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1月施行・「下請法」から「取適法」へ改称
1月から下請法が取適法に改称されました。現代の取り引き実態に合わせて中小事業者の利益を保護し、取り引きの適正化を図ることが目的です。特に、コスト上昇局面での価格据え置きや、荷主・物流事業者間の取り引きにおける課題に対応するため、法律の執行強化と改正が検討されていました。
新たに追加された禁止行為として、(1)支払い期日までに代金相当額の金銭を得ることが困難な手形払いや電子記録債権、一括決済方式を禁止(2)中小受託事業者からの価格協議の求めに応じなかったり、必要な説明を行わずに一方的に代金を決定する行為を禁止(3)正当な理由なく代金を減額した場合、減額部分について遅延利息の支払いを義務付けるーーなどがあります。
企業が備えるべき対応として、契約書や取り引き条件の見直しを行い、新たな法律名や用語、禁止行為に対応する必要があります。また、電磁的方法による書面交付の事前承諾が不要となるため、デジタル化を推進しつつ、交付義務の履行を徹底することが重要です。更に、従業員基準の追加により、自社が新たに委託事業者となる可能性があるため、適用対象となるかを確認して必要な対応を講じる必要があります。
賃上げが政府の政策の中心となるなかで、中小企業を守ることで従業員の賃上げにつなげたい考えで、厳格な取り締まりが展開される模様です。