ジェンダー平等の推進:公平な職場作りのためのコミットメント

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労働社会におけるジェンダー平等とは、男女が公平且つ平等に扱われ、業務に対して同等の経済的報酬が得られることを意味します。性別やジェンダーを問わず、すべての人に平等に活躍できる場を提供することであり、公平性の根底にある原則です。全面的に支持されそうなものですが、実際には、完全平等の達成まで、あと131年もかかると言われています。この結果は世界経済フォーラムで発表されたランスタッドのレポートに基づいています。

1世紀もの猶予は我々にはありません。一人ひとりが自身のキャリアを追求する権利を持っています。ビジネスの観点からも、企業の42%が人材不足を最大の課題として上げていることは由々しき事態です。

ランスタッドは、国連の定める持続可能な開発目標(SDGs)5「男女平等を実現し、すべての女性と女の子の能力を伸ばし可能性を広げよう」を支援しており、我々の戦略の一部に組み込んでいます。そして、社内外のステークホルダーに影響を与えられるよう、総合的なアプローチを続けています。

社内面では、ランスタッドのシニアリーダーの50%は女性です。我々は、グローバル「Woman and You」を含む、ビジネスリソースグループ(BRG)を発足させ、社員の皆さんを力づける活動を続けています。更にランスタッドは、職場、マーケット、コミュニティにおけるジェンダー平等と女性活躍を促進するための企業向け指針原則である、国連女性エンパワーメント原則(WEPs)を支持するCEO声明に署名しています。また、ランスタッドはWEConnect Internationalのメンバーでもあります。WEConnect Internationalは、女性が経営する企業と世界各国の適格なバイヤーを繋げるグローバルネットワークです。

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規範への挑戦

対社外では、世界各国の社員がジェンダー不平等解決に関する取り組みを実施し、支援を行っています。スウェーデンでは、エスキルストゥナにあるボルボ建機(ボルボCE)とパートナーシップを締結し、2030年までに女性社員の割合を35%に増やすという目標達成を支援しています。男性主導の建設業界において、女性比率がわずか14%に留まっている研究結果もある実情を鑑みると、非常に有意義なことと言えます。

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私たちは、2030年までに女性社員とリーダーの割合を35%まで増やし、これまでさまざまな「決めつけ」によって男性主導があたり前とされてきた業界内のインクルージョンと多様性を高めたいと考えています。これは文化の構築であり、理想的な世界への付加価値提供にもなります。私たちは、規模や性別、民族性、文化に関係なく、誰もが参加できる職場環境、即ち一体感と関わり合いを持てる職場作りを目指しています。

ボルボCEクライント
HRマネージャー
Jenny Wärnさん

 

ランスタッドを通して、ボルボの女性社員を増やすことが第一歩でした。女性をロールモデルとして認識し、女性社員の存在感と認知度の向上に努めました。ボルボに勤務している女性社員が、入社を検討している女性に対して、ボルボは男女ともに安全性、福利厚生、労働条件を保障する職場であることを伝える役割を果たしています。ボルボでは、男性であれ女性であれ、個々の働きが平等に評価されています。

ボルボが短期間で改善した業務上の問題点として、女性用更衣室の設置や制服の貸与、セクシャルハラスメントに関する方針設定、産休と育児休暇推進措置などがあります。短期的な決定事項のように思われるかもしれませんが、ボルボ、ランスタッドの両社とも、これらの取り組みは長期的に影響を与え、職場改善を導く非常に大きなステップだと認識しています。

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ランスタッドで勤務を開始した当初から、たくさんの変化がありました。2017年にボルボCEでフィッターとして入社した際、私の部署に私以外の女性社員はいませんでした。時間の経過と共に、特にロジスティクス部門で女性社員が増えていきました。今では相談できる女性の同僚が増えました。女性の同僚とは、男性とは違った話題が話せるので、安心感を感じています。

ランスタッドの女性フレックスワーカー
Nilli Abdallahさん

 

この取り組みに着手した2017年当初、女性社員の割合はわずか4.7%でしたが、2022年末には女性フレックスワーカーが労働力の23%を占めるまでに増加しました。両社が一丸となって共通目標に取り組み、社員に真摯に向き合ったことで、パートナーシップの成果が多いに発揮され、入社検討段階にあるタレント(人材)の意欲を高める結果に繋がったと言えます。我々は引き続き、たゆまぬ努力を続けていきます。

世界各国での支援

アメリカでは、ランスタッドハイヤーホープ・プログラムという有給実習や就職支援を含む9ヶ月間のキャリアトレーニングをホームレスや人身売買の被害女性を対象に展開しています。3つのフェーズから構成され、ランスタッド社員がボランティアやパートナーとなり、運営を行っています。2014年以降、370人以上の女性がプログラムを修了し、90%が見習い職や仕事を得ることができています。GBA、ASA Elevate、AFRJ Impactをはじめとした賞を受賞しています。チーフダイバーシティ&インクルージョンオフィサーがスポンサーとなって、女性の安定した生産的な職業生活への移行支援を行っています。

北ヨーロッパ地域では、ランスタッドフランスは、全管理職を対象に、多様性とジェンダー平等を含む企業価値維持を目的としたマネジメント憲章を制定しました。さらに、1,000人以上の従業員を抱えるすべてのフランス企業は、2019年以降、男女の賃金格差や昇進に関する情報の開示が求められています。2023年、ランスタッドフランスはジェンダー平等において100点中99点の評価を獲得しており、リーダーシップと人事方針を基盤として、10年間に渡って取り組みを続けた結果が反映されています。

ラテンアメリカ地域においては、ランスタッドブラジルは、クライアント企業と連携してリーダー職を主に女性採用促進を進めています。ランスタッドブラジルのマーケティングチームが、女性や母親をリモートワークやフレキシブルなポジションで雇用するScootoをサポートしていることが一例としてあげられます。

これらの事例は、女性が労働社会で直面している、現実的且つ、構造的とも言える課題を解決するために、我々が継続して実施している取り組みの一例です。我々はクライアントへのアドバイス、人材支援、専用サービスの提供を通じて、ジェンダー平等実現のために歩み続けます。我々の取り組みに関して詳しくは、2023年地域別サステナビリティ・イニシアチブ・レポート*をご覧ください。

 

*英語のみ
   
※本記事は、ランスタッド本社配信の記事を再編集の上掲載しています

 

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