リスキリングへの助成拡大など 労政審雇用・均等分科会が了承

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労働者のリスキリングを支援する企業へ助成強化

労働政策審議会の第54回雇用環境・均等分科会(奥宮京子分科会長)は11月25日、10月28日に閣議決定された総合経済対策の中の「新しい資本主義実現の加速」などに伴う雇用保険法改正省令案などについて審議し、厚生労働省案を了承しました。

新しい資本主義実現の加速では、「キャリアアップ助成金による非正規労働者の正社員化や処遇改善の推進」や「労働者のリスキリング(学び直し)を支援する企業への助成強化」などを盛り込んでいます。来年度から本格化する見通しです。

具体的には非正規労働者を正社員化した場合や非正規の基本給を2%以上増額した場合の企業助成を拡充します。

また、その中に「事業展開等リスキリング支援コース」を追加して、助成率・助成額を引き上げます。12月上旬の施行予定ですが、キャリアアップ助成については9月に遡及して適用します。

出席委員からは「制度が継ぎ足しで複雑すぎてわかりにくくなっており、実施は拙速に過ぎる」「助成金の不正受給を防ぐ厳格な審査が必要」などの懸念が相次ぎましたが、最後は“時間切れ”了承となりました。

政府は「新しい資本主義実現の加速」の具体策として「労働移動(転職)の円滑化」「リスキリング(学び直し)の促進」「構造的な賃金引き上げ」を挙げています。「分厚い中間層」の形成には持続的な賃上げが不可欠であり、そのためには労働市場の改革が必要という基本的な認識を示したものです。

狙いは、成長が見込まれる産業・企業への労働者の転職機会を増やし、「失業なき労働移動の円滑化」を図ることです。そのためには、他の産業・企業でも通用する高スキル人材を育てるためのリスキリング投資を支援し、労働生産性の向上につなげて賃金アップを図ることが必須です。

さらに、年功制の職能給から日本に合ったジョブ型の職務給への移行など、労働移動の円滑化に向けた指針を来年6月までに策定します。

 

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22年女性社長比率は8.2%

帝国データバンクが11月22日発表した22年全国「女性社長」分析調査によると、22年の女性社長の比率は8.2%(前年比0.1ポイント増)と過去最高を記録したものの、増加率は鈍く、依然として一ケタの低水準にとどまっていることがわかりました。

業種別では「不動産」が17.2%でトップのまま。「サービス」が11.1%、「小売り」が10.8%で続いています。

細分類では「保育所」が41.0%で最も多く、「化粧品販売」が35.6%、「美容業」が34.2%で続いています。
年齢構成では「70~74歳」が14.5%で最も多く、60歳以上で59.7%を占めるなど、平均62.9歳と女性トップの高齢化が進んでいます。

若手が台頭する新規ビジネスの兆しも見えていない状況です。地域別で最も多いのは沖縄県と徳島県の1.6%で同率トップ。これに対して、最も少ないのは岐阜県の5.8%で、製造業が多く集まる中部で低率傾向にあります。
全国約119万社について調査しています。

 

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