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EXPO2025イベントレポート: みんなが自分らしく輝くために~ ED&I体験で感じたインクルーシブな未来
大阪・関西万博オランダパビリオンでダイバーシティ体験を主催!
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2025年4月25日と5月18日、大阪・関西万博において、ランスタッドは株式会社NTT ExCパートナー、クレプシードラ株式会社、株式会社シルバーウッド、富士通株式会社、株式会社リンケージ(4/25のみ)(50音順)の協力のもと、VR等を使用したダイバーシティ体験の機会を提供する「ED&I体験型イベント『未来の会社、未来の社会 ~みんなが自分らしく輝くために~』」を開催しました。
舞台となったのはランスタッドがゴールドスポンサーとして協賛しているオランダパビリオン。パビリオンのテーマとしているコモングラウンド(共に分かち合い、新しい価値を生み出すこと)を体現するイベントとなりました。
この記事では、イベントの模様を、当日現地でお客様をご案内したランスタッドスタッフの声と共にお伝えします。
ED&I体験型イベント「未来の会社、未来の社会 ~みんなが自分らしく輝くために~」レポート
さまざまな特性を主観的にイメージできる発達障がい体験研修VR(協力:株式会社NTT ExCパートナー)
発達障がいを持つ方々が職場で経験するさまざまな状況、例えば自閉スペクトラム症(ASD)の特性のひとつ「光や音、温度などに敏感」な状態の感じ方や、「強いこだわり」を発揮する状況、その対処方法などを、VR映像を通じて体験していただきました。
「発達障がいを持つ方々の状況や見えている世界をVRで体験することで、以前よりも理解を深めることができました。参加された方からも『とても勉強になりました。対処方法などは職場にも活かしていきたい。』とお声をいただきました。」(ランスタッド担当 貞光)
「VR体験は視覚聴覚で臨場感をもって感じることができ、非常に良い経験をさせていただきました。『機会があれば他のより多くのコンテンツも体験したい』とおっしゃる方もいました」(ランスタッド担当 吉岡)
認知症の症状を”一人称”で体験するVR認知症(協力:株式会社シルバーウッド)
認知症の症状を本人視点で体験することで、周囲の人からは「理解ができない」と思えた行動の背景にある状況や想いに気付き、認知症への理解を深めるためのVRコンテンツです。今回は、距離感をつかみにくくなる「視空間失認」や、ここがどこだかわからなくなる場所の「見当識障害」の症状などを体験していただきました。
「VRによって認知症のある方から見えている世界を体感し、かなり驚かれている方が多い印象でした。
『これまで、なぜ認知症のある方がパニックになっているか見当もつかなかったけれど、“こういう状況があったのかもしれない”と想像できていれば、そのときの関わり方も変わってくるかもしれませんね』というご感想をいただきました」(ランスタッド担当 岩尾)
発達障がいも、認知症も、「○○のような感じ方をしているらしい」という情報は得られるものの、それだけではなかなか具体的にイメージできないものです。主観映像によるVR体験はまさに自分事として感じられ、「特性により発生する困り事や心理的状況」まで疑似体験できて、より理解が深まったのではないでしょうか。
最先端の体験型デバイスで聴者もろう・難聴者も共に楽しむ音の世界を体験(協力:富士通株式会社)
髪の毛や耳たぶ、えり元やそで口などに身に着け、音のリズムや大きさを振動として身体で感じることができる新たなユーザインタフェースです。聴覚に障がいがあってもリズムを体感したり、一緒にダンスを楽しんだりすることができます。

音の方向や気配を研ぎ澄まされた音響世界で感知 視覚障がい体験(協力:クレプシードラ株式会社)
空間音響技術「Re:Sense®」を活用し、視覚障がい者の方々が研ぎ澄まされた聴覚により、音の聞こえてくる方向やさまざまなノイズに紛れた必要な音を聞き取って生活されていることを想像させる音響体験を提供しました。「Re:Sense®」は、ブラインドサッカー協会の協力のもと、選手が聞いている音と収録音が一致しているかのテストなどもしている技術となります。今回の展示に向け、オランダパビリオンの空間を想定してランスタッドがオリジナルで制作を依頼したコンテンツで、よりリアルな音を追求しています。
「お客様にヘッドセットをつけていただき、音だけの世界を体験してもらいました。『音だけで距離を把握するのは難しいですね』、『急に大きな音が聞こえたときは恐怖感があり、声をかけるときは気をつけたい』などの感想を述べている方もいらっしゃいました」(ランスタッド担当 伊勢谷・寺尾)
「聞こえない」、「見えない」という状態は比較的イメージしやすいだけに、表層的に捉えがちでもあります。この体験は「『聞こえない』を補うためにはどのような方法があるのか」、「『見えない』ことによってどんな状況や心理状態が起こりうるのか」といったことまで、一歩踏み込んで考える機会になったはずです。
男女のリアクション差でも気づきがあった生理痛VR体験(協力:株式会社リンケージ)
生理痛VR体験装置「ピリオノイド」を女性であれば子宮のある下腹部に装着してもらい、遠隔で筋電気刺激を流して、実際の生理痛に近い感覚を擬似的に体験していただきました((4/25のみ)。強さは「弱・中・強」の3段階で再現しています。
「今回は大半のお客様が男性だったため、まずは痛みの強さに驚かれ、ほとんどの方が『中』でギブアップ。『こんなに痛いなんて信じられない』『これが毎月あるの?』『これじゃあ仕事なんかできない』『これに眠気や頭痛・腰痛もあるなんて』と、文字通り痛感されていたようです。
ところが、女性は皆さん『リアルな痛みですね』と言いながらも平気な顔をされていて、リアクションの差に驚きました。
『体験できる機会があって良かった。もっと会社として考えていかなきゃいけないね』という声もあり、体験を通して前向きに対策やケアについて考えてくださったのがうれしかったです」(ランスタッド担当 須田)
24時間、休みのない重さに驚きの声も 妊婦体験
妊娠8~9ヶ月の妊婦さんの腹部を再現したジャケット(重量約7キロ)を着用してもらい、重量感や、普段の動作にどのように影響しているかを体験していただきました。
「『結構重いんだね』、『これで何カ月くらい?』、『しゃがんで物を拾ったりするのが大変だね』と、皆さん体験してみないとわからない大変さを実感されていたようです。また、お2人で来場されて、1人が装着してもう1人が見守るパターンが多かったのですが、2人とも装着して一緒に感想を述べ合っている方もいらっしゃいました」(ランスタッド担当 山口)
痛みや不調、動きの不自由さなどは比較的身近なだけに、自分の経験した範囲だけでイメージしたり、この程度だろうと決めつけてしまったりすることも。コメントからは、この体験が「自分が知っている以上につらい、助けを求めたい状況があり得る」と想像力を働かせるきっかけになった様子が窺えます。
新たな気づきから広がる、多様な在り方へのイマジネーション
現地で体験していただいた参加者の方にも、ご案内したスタッフにも、これまでにない気づきがあったED&I体験イベント。今回の体験が、今後さまざまな場面で「多様な人々の在り方へ想像力を働かせ、わかり合う」きっかけとなることを願います。
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