将来に備える:経営管理部門スタッフが望むこと

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昨年は経営管理部門スタッフにとって厳しい状況が続きました。この先はより意欲が高く、生産性が高く、満ち足りた人材構築の機会が開かれるとは言え、むしろこれからの方が大変かもしれません。

ランスタッドの最新エンプロイヤーブランド・リサーチ経営管理部門従事者レポート(英語版)では、この先の可能性と働き手の多くが感じる不安や不透明感の両方が浮き彫りになっています。

 

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感じ方は人それぞれ

経営管理部門スタッフにとって、ワークライフバランスは給与・福利厚生と並び、雇用主選びにおける一番の基準です。

多くの人がリモートワークによって時間の管理や目標達成方法について裁量が広がり、自由になったと感じています。その一方で、働きながら子どもや高齢者の面倒を見ている人は特に、仕事でやらなければならないこととプライベートでやらなければならないことのバランス調整に苦戦しています。また、多くが組織からの孤立感が高まり、ストレスの増加に直面しています。

課題に対処する必要はありますが、昨今のリモートワークの経験からプラス面を活かすことがハイブリッドワークへの移行を成功させるうえで非常に重要です。

 

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雇用に対する不安

理想的雇用主の3番目に大切な要素に雇用の安定が挙がりました。経済危機の時には常にこの項目が重要視されます。ですが経営管理部門スタッフにはこれ以外にも不安があります。自動化とデジタル化です。一部の仕事は消滅しますが、その一方で新たに生まれるポジションもあります。管理業務に伴う多くの単調な作業が取り除かれ、もっとやりがいのあるキャリアを追求する機会も生まれます。

変化のスピードについていく重要性は経営管理部門スタッフがキャリアアップや教育研修を重視している調査結果にも表れています。事実、マネージャーよりも再教育に適応し、熱心であることを示す調査結果もあります。

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取り組むべき優先課題

組織として経営管理部門スタッフをどのようにサポートし、将来への備えを支援できるでしょうか。調査結果とその意味の分析から、4つの優先課題を割り出しました。

 

1、不安に対処する

雇用に対する不安は心身の健康に悪いだけでなく、自信や適応力、今日の経済に欠かせないイノベーションへの意欲を失わせます。

従い、ハイブリッドワークやテクノロジーの変化によって何が起きるのか、それぞれのスタッフについてどのような影響があるのか、トレーニングや経験によってエンプロイアビリティをどのように高められるのかを明確に示すことが大切です。

そのための重要な取り組みの一つがテクノロジーのメリットをより効果的に推進すること。調査によると、経営管理部門スタッフにとって最新テクノロジーの活用は雇用主に魅力を感じる理由のほぼ最下位でした。従い、ルーティンワークを助け、その分の時間を生産的に活用できるといったプラス面を強調する必要があります。

このほか、組織における経営管理部門の地位を高める、対顧客チームとの壁を取り除くといったことに取り組むのも良い方法です。経営管理は単なる一連のサポート機能ではなく、価値の実現者であるというイメージを打ち出すのも一案です。データアナリティクスなどのテクノロジーを駆使したプロセスを取り入れるのも意識変化に役立つと考えられます。

 

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2、ワークライフバランスを見直す

ワークライフバランスは柔軟な働き方の観点からだけでなく、何はともあれ大切なものです。ランスタッド、エンタープライズグループ担当バイスプレジデント、ブリジット・マキュアンは、新型コロナウイルスのパンデミックを契機に、ワークライフはバランスというよりもブレンドの意味合いが強まったと考えています。「大切にすべきは、仕事もプライベートも人生のすべての側面を混ぜ合わせ、正しいバランスに整えることです。組織の連帯感や目的意識を高め、仕事時間の意味や喜びを高めることもこの中に含まれます」

その結果、先進的な企業は、どのようにして目的を達成するか、各自の裁量権を広げています。そのためには双方の信頼が必要です。これまでと同じ方法でスタッフを管理することはできません。ですがそれでもマネージャーは助言を与え、応援し、支援することができます。事実、1カ所に集まっていないスタッフを管理し、士気を高める方法の習得が新しいハイブリッドワークの世界における最重要スキルに加わっています。

 

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3、雇用主と従業員の一体感を醸成する

従業員とのつながり、対話、配慮はこれまで以上に重要です。調査では、昨年の混乱状態の中で雇用主から受けた支援によって、従業員が雇用主に感じる忠誠心に差が生まれることが明らかになりました。リモートワークに必要なツールを提供するだけでなく、心身の健康や従業員としてのつながりや帰属意識の維持に気を配ることも大切です。

勇気付けられることに、調査結果によると経営管理部門マネージャーの大半がこれを正しく理解しているようです。この分野の従事者の3分の2以上(68%)がコロナ禍で受けた支援によって、雇用主に対する忠誠心が高まったと答えています。

この類いの配慮や支援は、雇用主としての価値観、文化、従業員を大切にする姿勢の正真正銘の証であり、エンプロイヤーブランドに直接的に影響します。

 

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4、パーパス(存在意義)を強調する 

最新テクノロジーの活用と同様に、社会への還元も経営管理部門スタッフが雇用主に魅力を感じる理由の最下位近くに評価されています。だからといって中長期的な人材管理にとって重要性が低いというわけではありません。経営管理は現在、調査参加者が働きたい部門の下位に位置しています。この仕事の意味を高めることによって魅力度もアップするはずです。

経営管理部門従事者が雇用主に何を求めているか、詳しく知りたい方は最新のランスタッド エンプロイヤーブランド・リサーチ グローバルレポート 経営管理部門編(英語版)をダウンロードし、ご覧ください。 性別、年齢、地域、職種別の内訳を含む調査所見や分析を掲載しています。

本記事は、ランスタッド本社配信の記事を再編集の上掲載しています。

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