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物流企業の効果的な人材サービス会社の活用方法とは?
こんにちは。ランスタッド スタッフィング事業本部の長部 智樹(おさべ ともき)と申します。
私たちは、お客様が抱えている課題に寄り添い共に考える人材サービスを行っています。
最近、ロジスティクス(物流)のお客様と情報交換の機会を頂くことが増えておりますが、お会いした企業のお悩みは今も昔も、「人材」に関することが多い傾向が見受けられます。ただ、その内容を伺うと過去と現在では「人材戦略」の方向性が着実に変化しつつあると感じます。
その一つとして、人材サービス会社にサポートを依頼される事は多々あるかと思いますが、以前の人材サービス会社に求める役割というものはいわゆる「採用」に関することがほとんどでした。しかし昨今、人材サービス会社に求められるものはそれだけに留まらず、「中長期的なパートナー」としての役割を期待し人材サービス会社を選定する企業が増えてきています。 その背景としてはロジスティクス業界内の変化が大きな要因といえます。
ロジスティクス業界で起きている変化
以前は倉庫を自社で所有する企業が多く、そこで何十年と運営していくことが前提でした。しかしながら、今は荷主主導での倉庫戦略に対応するため、自社倉庫ではなく委託倉庫の比率が高くなってきており、それぞれの戦略も長くて10年程度のスパンで立てることが多くなってきています。
必然的に、以前よりも稼働開始までの準備期間も短くなり、スピード感をもって立ち上げを行うプロジェクトが多くなってきています。それにより人材会社に求めるものも単純な「採用力」だけではなく、「総合的なサービス品質」を求めらるケースが増えてきました。そのような背景からロジスティクス企業の採用担当が求める人材サービス会社の特徴も変化が起こっていると考えます。
その中で特に強く感じるのは、「現場の雰囲気がよい、もしくは成長している企業ほどしっかりとした戦略をもって外部人材を活用されている」という点です。
ここでは人材サービス会社の3つの活用ポイントについてご紹介させて頂きます。
- 年間計画と人員構成の最適化
- 定着支援と短・中期的な教育計画
- コンプライアンス・IT化への対応
年間計画と人員構成の最適化
とある企業では、各派遣会社に年間の繁忙計画を事前に送付し、4半期毎に向けた繁忙期の人員配分を円滑に行っています。また、ほぼ9割以上の人員が派遣社員で構成されておりますが、雇用形態ごとに業務ポジションを最適化しています。
長期派遣
-
- 習熟が必要な業務を担当
短期派遣
-
- シーズナルやや習熟が難しい業務を担当
スポット派遣(日雇)
-
- 比較的生産性が習熟度に左右されない業務を担当
これにより、人件費を抑えつつ効率化することが可能となりました。また、事前計画をあらかじめ各派遣会社に共有することで、派遣会社側もシーズンに応じた採用・広告戦略がたてやすく、人員確保のための投資がしやすい環境になりWin-Winの関係と言えます。
定着支援と短・中期的な教育計画
定着率向上による生産性の安定化や品質の改善は、どのロジスティクス企業の現場でも大きなテーマとなります。旧来はこれらの向上や改善は難しいとされてきましたが、人材サービス会社と共に様々な取り組みが始められています。
定例会と共通目標の確認
現場としての定着率目標や現場の声を吸い上げるため、人材サービス会社との定例会を実施する企業が増えています。両社が共通の目標を持つことにより、実施可能な施策のアイデア出しをすることに繋がります。人材サービス会社も課題をもって取り組むことができるようになります。
ユニット派遣の活用
現場によっては派遣社員の中からリーダーを作り、疑似的な組織を作る取り組みを行っている企業も多くなっています。元々なんとなくリーダーのような方が自然発生しているという現場は多いですが、初期からリーダー人材を配置することにより、早期での課題解決できることになります
定着に関しては、人材的な側面と現場環境的な側面、並べて現場方針、姿勢というものが大きく影響するファクターです。働き方も多様化しているなか、より細かなコミュニケーションが必要となってきています
コンプライアンス・IT化への対応
派遣法の特性として、3年ごとの改正が条文の中に盛り込まれており、その他の労働法制もここのところ様々な修正がされていることもあり、コンプライアンスを遵守した現場運営に関して、複雑化や難易度が上昇してきています。
これまでは現場同士での繋がりにて完結してきた事案も、法務同士の連携や全社的に管理が必要など、本社管理部の重要性は増してきています。
また、「定着支援と短・中期的な教育計画」の取り組みに関しても企業と人材サービス会社の双方の情報提供、また人材確保のためのマーケティング面での相乗効果を狙う企業様も増えております。そういった意味では採用という面のみではなく、自社のサービス網によりあった人材サービス会社の選定ということも必要になってきます。
そういった旧来にはない人材サービズ会社との連携という部分も今後広がりを見せていくと思われます
まとめ
以上、ご紹介させて頂いた通り、昨今のロジスティクス業界において、現場立上の短期化や運営の複雑化、会社運営のスリム化があいまって、外部の人材サービス会社をどのように有効活用できるか?ということが重要なポイントである事がご理解いただけたと思います。
貴社が抱えている課題に対して、最適な人材サービス会社を選定するということは、重要な戦略となり得ます。
ランスタッドでは、上記のような課題を解決するために様々なサービス展開をさせて頂いております。ロジスティクス(物流)業界向けの専門ページにて詳細をご紹介もさせて頂いておりますので、ぜひ御覧頂ければ幸いです。
長部 智樹(おさべ ともき)
ランスタッド スタッフィング事業本部神奈川 エリアマネージャー
茨城県、神奈川県にてブルー系のコンサルタントを経験
2018年に厚木支店長、2021年より神奈川エリアMGRとして特に物流系の顧客開拓を推進