派遣スタッフの勤務が続かない職場の特徴

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「長期的な勤務を期待していたのに派遣スタッフが続かず辞めてしまった」「早期に別のスタッフと交代になってしまった」「派遣スタッフが短期間で代わるために自社の社員の負担が一向に減らない」こういったお悩み、課題をお持ちの企業様は多いのではないでしょうか。また、これらの状況に対して派遣会社に改善、対応を期待されるのは当然のこと。契約途中での予期せぬ退職や、長く働いてくれることを期待してた派遣スタッフが自らの意思で派遣元との雇用契約を更新しない時、個人の事情も含めさまざまな理由がありますが、その職場には共通の特徴があるようです。では、どのような職場なら長く働きたいと思えるのか?雇用形態別のアンケート結果とランスタッドでおこなっている対応についてご紹介します。

Index

  1. 派遣会社の営業に聞く、派遣スタッフが続かない職場の特徴
  2. 雇用形態別アンケート「勤務を継続する上で重視する項目」
  3. アンケート結果から見えてくる傾向
  4. 実際にどんな点に注意をしたら良いか
  5. ランスタッドにおける対応(ランスタッドケア)
  6. まとめ

派遣会社の営業に聞く、派遣スタッフの勤務が続かない職場の特徴

せっかく人材派遣をご利用いただく派遣先企業様のためにも、就業いただく派遣スタッフ(派遣社員)の方のためにも、私たち派遣会社は派遣スタッフの方が満足してパフォーマンス高く勤務していただけることを願っています。そのために私たちは派遣スタッフの方へ就業前に職場や業務内容に関する情報提供、就業開始後は勤務状況に関する定期的なフォローを実施し、派遣先企業様と連携をおこないます。しかし、契約期間途中での退職や契約更新を派遣スタッフ自らがしないことは残念ながら一定数発生しています。

ここでは、派遣会社での営業経験が10年以上の社員に聞いた派遣スタッフの勤務が続かない職場の特徴をご紹介します。なお、関連したアンケート結果を後述していますので合わせてお読みください。

■施設、設備

  • トイレが男女共有である
  • 休憩スペースがない
  • 昼食を食べる場所が自席以外にない
  • 窓が無い、地下室

■慣習、文化

  • 朝礼で社是・社訓を唱和する
  • 朝礼でスピーチの当番がある
  • 掃除やお茶くみなど主業務以外の当番がある

■業務

  • 業務に関するマニュアルがない
  • 教育係が決まっておらずわからないことを誰に質問すれば良いかわからない
  • 業務量が少なく手持無沙汰な時間が多い

■雰囲気

  • 派遣先社員が休暇を取っておらず休みにくい
  • 社員同士の会話が無い、少ない
  • 営業ノルマ、目標、実績の表やグラフが掲示されている
  • 共有スペースで上司が部下を𠮟責している

※主にオフィス系(事務系)の職場における特徴

施設、設備については物理的に快適に働く環境であるか。それ以外は「新しく外から入ってきて馴染むことができるか」「疎外感を感じることがないか」「コミュニケーションをストレスなくとることができるか」がポイントになると考えられます。

雇用形態別アンケート「勤務を継続する上で重視する項目」

前項のような職場であることは実際に勤務を継続する上でどの程度重視されるのでしょうか。また、派遣スタッフ特有の重視する項目なのでしょうか。正社員、派遣社員、アルバイト社員として働く方にアンケートを実施しました。

*調査概要 2022年8月調査実施/外部機関による調査/無記名回答/サンプル数 正社員:704、派遣社員:559、アルバイト社員:649

 

アンケート結果から見えてくる傾向

全ての雇用形態において全項目で「とても重視する」「やや重視する」を合わせた回答の割合が50%を超えることがわかりました。また、【休暇の相談がしやすい】【わからないことを誰に質問すればよいか明確である】はいずれの雇用形態でも「とても重視する」「やや重視する」を合わせた回答の割合が上位3位以内となっており、雇用形態を問わず特に重視される項目であると言えます。

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実際にどんな点に注意をしたら良いか

会社には大切にしている慣習や文化があり、派遣スタッフのためにそれらを変えることを推奨するものではありません。ただし、雇用形態が変わってもアンケート結果に大きな差が見られなかったことからも、派遣スタッフが「重視する」点を客観的に認識することは自社の既存社員やこれから採用しようとする新入社員、中途採用社員にとっても働きやすい環境づくりに向けたきっかけのひとつになると考えられます。

特に、上記のような会社特有の慣習や文化、設備等を中心として変えることができない点については派遣開始前に派遣元を通じて派遣スタッフに十分に説明、理解を得た上で就業開始することが早期退職を減らす上で重要です。事前に説明をして納得を得られる方が少ない場合、派遣開始に時間がかかるかもしれませんが、就業開始後の退職より時間的、コスト的なロスは少なくなると考えられます。

また「誰に質問すれば良いかわからない」ということは、業務の手順以前に備品の場所やコピー機の使い方など、ちょっとしたことを質問する相手がいない状況はとてもストレスを感じるものです。新入社員、中途社員、派遣スタッフに関わらず、新たに従業員を受け入れる際のチェック項目のひとつにするのも良いでしょう。


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ランスタッドにおける対応(ランスタッドケア)

ランスタッドでは派遣スタッフの離職や欠勤の抑制施策の一つとしてランスタッドケアという独自の取り組みを実施しています。職場の「気になる」を少しでも解消すべく、困った時に誰に聞けば良いか、業務マニュアルがあるか等を派遣先企業様に事前確認し、困った時に聞ける担当者の明確化、マニュアルがない場合には作成を依頼するなどの対応項目を定めています。また、属人的になりやすい営業担当のフォローについては、言語化しにくいストレスや悩みなどもいち早く察知するメンタルヘルスケアアプリ「心の診断アプリ」の使用や派遣スタッフの就業1週間後・1か月後に「満足度調査」を定期的に実施。デジタルツールを組み合わせることで客観的、標準的な目線を加え、課題の早期発見や解決に向けた具体的な対応を取っています。日常の派遣スタッフと派遣会社の間のコミュニケーションは従来の電話やEメールに加えて「LINE」の利用を可能にすることで気軽に連絡が取れるようにしています。ランスタッドとのこれらの取り組みにより定着に課題を抱える多くの企業様が、大きな成果を残しています。

(参考)動画:ランスタッドケア(企業様向け)

 

まとめ

コロナ禍を経て、働く人は安全な職場環境、安全な通勤経路の職場を選ぶ傾向が強くなりました。労働環境、給与等の条件が高い企業に求職者が応募する傾向が更に強まり、SNSをはじめとしたインターネット上で職場内の口コミ、評判の情報が拡散しやすくなっています。

ランスタッドでは派遣先企業様と連携して職場環境を整え、新しい職場でも派遣スタッフが不安なく、そして健やかに長く働いていただけることを目指しています。人材の定着と成長が貴社のビジネスの成功を後押しするものと考えています。

ご不明な点がございましたら、ランスタッド営業担当もしくは法人様向けお問合せ窓口までお問い合わせください。

派遣社員の離職率

 

[著者プロフィール]

白川 真理子(しらかわ まりこ)
ランスタッド マーケティング&ブランドコミュニケーション本部 DX部
インサイドセールス

shirakawaオフィス系派遣のコンサルタントとして企業、求職者・就業者の方々の支援に携わる。
現在はインサイドセールスとしてランスタッドの全サービスをワンストップでご提案することを担当。国家資格キャリアコンサルタント。

 

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