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人材育成に役立つ!効果的なロールプレイのやり方とは

作成者: randstad|Sep 25, 2024 12:00:00 AM

ロールプレイとは、営業や顧客など、参加者が与えられた役割を演じて疑似体験することで実践力や課題解決力を得る研修手法です。ロールプレイの種類や効果的な取り組み方を解説します。

 

「ロールプレイ」とは?

 

研修手法のひとつで、「役割を演じる」ことで学んでいく

ロールプレイとは研修手法のひとつで、ロールプレイング、役割演技法とも呼ばれます。実際の職場などに近い場面を設定し、参加者に決められた役割を演じさせることによって、さまざまな学びを得るといったものです。それぞれが選んだキャラクターの役割を演じ、協力しあってゲームをクリアしていく「ロールプレイングゲーム」を、職場に当てはめて行うとイメージするとわかりやすいでしょう。

 

メリットは疑似体験による習得、実践力を高める、課題解決など

ロールプレイでは、実際の業務などで起こりうる状況を疑似体験することにより、自身のやるべきことを効果的に習得したり、持っている知識を実践で活かす力をつけたり、問題や課題を自ら考えて解決する経験を積んだりできるといったメリットがあります。また、実際の業務とは違う役割を演じることで、その役割にある人がどのように感じたり考えたりしているかを疑似体験し、自身の業務に活かすことも可能です。

 

デメリットは緊張感やリアリティの欠如、パターン化による効果低下など

一方で、ロールプレイにもデメリットはあります。「身近な状況を再現するだけだから」などと安易に取り入れると、実際の場面のような緊張感がなくなったり、演じる役割のリアリティがなくなったりすることが懸念されます。また、毎回テーマや目的を吟味せずに取り組むと、同じメンバーでよくある状況だけを繰り返しロールプレイすることになります。すると徐々に役割の演じ方や解決策の内容などがパターン化してしまい、思うような効果が得られないデメリットも考えられます。

 

 

ロールプレイを用いた研修の種類

 

ケース型ロールプレイ

もっとも一般的なロールプレイの種類です。具体的には職場など特定の場面を想定し、社員と上司、顧客といった役割や立場、それぞれの業態やその場で起こった課題などの細かい条件を設定し、役割に沿って振る舞うロールプレイを行います。ロールプレイを終えた後は、オブザーバーによるフィードバックを行うことで、それぞれが課題を客観的に捉えるようにします。

 

問題解決型ロールプレイ

「過去に実際に起きた問題」をテーマに実施するロールプレイです。問題発生時の実際の対応を踏まえながら、参加メンバーによるさまざまな視点で「もしこのように対応していたらどうなっていたか」といった可能性について話し合い、「そのように対応するためにはどんな備えが必要だったか」など、新たな解決策を見出していきます。

 

グループロールプレイ

グループロールプレイでは、グループに分かれ、それぞれの役割を変えながら繰り返し同じテーマのケース型ロールプレイを実施します。参加者1人ひとりが、店舗スタッフ、店長、来店客などさまざまな役割を疑似体験し、それぞれの立場で考える機会ができるため、相手の立場に立って考えたい課題などにマッチしています。

 

モデリング型ロールプレイ

講師などの代表者がトークや振る舞いなどのロールプレイを行い、他の参加者が復唱したり、その通り真似をしたりするロールプレイです。いわゆる「お手本通りにやってみる」スタイルですが、具体的なイメージを共有しやすくなります。ケース型ロールプレイや、グループロールプレイの前の導入として行われることもあります。

 

 

ロールプレイを用いた研修の手順・ポイント

 

研修の目的やテーマに沿ってロールプレイの種類を決める

先ほど紹介した通り、ロールプレイの種類によって、マッチするシーンや得られる効果は異なります。まずは研修の目的やテーマを決め、次に現実に起こりうる問題や場面、過去に起こった課題などを目的やテーマに当てはめてみて、実施するロールプレイの種類を選定しましょう。

 

演じる役割を明確にし、シーンや場面設定を詳細に決めていく

それぞれの役割を明確に決めずにケース型ロールプレイやグループロールプレイをスタートさせてしまうと、参加者はどのように振る舞うべきかわからず、ロールプレイ自体が行き詰まってしまいます。またシーンや場面の設定が作り込めていないと、参加者が「ここはどうなっている?」と素に戻って質問してしまったり、ロールプレイとは無関係のアドリブを披露しあうことになってしまったりすることも。

モデリング型のロールプレイであっても、ただ真似をするのと、どういう場面・役割かわかった上で真似をするのでは、得られる効果が違うでしょう。また演技を伴わない問題解決型のロールプレイでも、話し合いを充実させるために、できるだけ詳細な情報を用意したいところです。

 

具体的なフィードバックができるよう準備する

ロールプレイを実施した後は、やり取りや議論を見ていたオブザーバーによるフィードバックを必ず行いましょう。ただし、「よくできていた」、「不自然だ」といった抽象的なフィードバックは改善につながりにくく、その場限りの研修だと認識されて緊張感を削ぐことにもなりかねません。評価のポイントを明確にして、オブザーバーが具体的なフィードバックが行えるように事前に準備しておくと、参加者にもいい意味で緊張感をもって臨んでもらえるでしょう。

 

■ロールプレイ研修のための事前準備チェックリスト

□研修の目的や具体的なテーマを決める

□テーマを踏まえ、どういった場面や課題を扱うか決める

□テーマや課題に合うロールプレイの種類を選定する

□登場人物や場面の設定、課題内容などの詳細を詰め、参加者に共有できるようまとめる

□フィードバック用の評価ポイントを決め、必要に応じてチェックリストなどを用意する

 

客観的な視点を取り入れることで、研修をより有意義に

ロールプレイは、社内の顔なじみ同士だと照れや戸惑いから緊張感が削がれたり、遠慮が生まれて率直なフィードバックができなかったりしがちです。社内での解決が難しい場合は、外部のパートナーの手を借りることで、いい意味での緊張感を作るのもひとつの手です。

ランスタッド「ライズスマート」では、経験豊富なプロによるキャリアコーチングを提供しています。HRのプロの手を借り、ロールプレイ研修をスムーズに進めることもぜひ検討してみてください。