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[見本]生産性向上による人件費削減の新しいアプローチ

作成者: randstad|Mar 14, 2023 5:42:53 AM

従業員の生産性をいかに上げるか?これは、経営の最重要課題の1つであることは言うまでもありません。

そのためには、最高の人材を採用し、維持することがポイントですが、それはますます難しい課題になっています。

採用にかかる予算は削減され、優秀な人材の確保は困難を極め、またテクノロジーの目まぐるしい進化もあり、各社とも今後数年間でどのような労働力を確保すべきかに頭を悩ませています。

ここでは、従業員の生産性をいかに向上させ、会社の成長に繋げていくかについて解説するとともに、貴社が実施可能な変更点についても説明します。

目次

1.そもそも従業員の生産性とは何を指すのか?
2.生産性の高い企業が受ける恩恵
3.生産性向上を実現する7つの方法
4.ランスタッド社のインハウスサービスが提供する5つのアプローチ
 

 

 

.そもそも従業員の生産性とは何を指すのか?

簡単に言うと、従業員の生産性とは一定の時間内に達成できる仕事の量のことです。これは、一人の従業員に対して使う場合もあれば、チームや組織全体に対して使う場合もあります。生産性は、労働力の有効性を測る上で最も重要な指標の1つになっています。 

そして、生産性にはいくつかの定義があります。製造業では、従業員が1日、1週間、1カ月にどれだけの製品を生産できるかと定義されるのが一般的です。また、他の業種・業界では、従業員が会社にどれだけの価値をもたらしたかで定義される場合もあります。いずれにせよ、企業は従業員の生産性を、数値化して設定し、それを測定しなければなりません。

 

 

2.生産性の高い企業が受ける恩恵

生産性を高めると、収益性は高まります。同じ生産能力で、より多くの製品を生産できれば、売上を伸ばし、市場でも優位に立つことができますし、より少ない労働時間でより多くの生産ができれば、利益率の改善が実現できます。 

ギャラップ社の調査によると、驚くべきことに、製造業の従業員のうち、仕事に対するモチベーションがあると答えた人はわずか25%にすぎませんでした。この数字は、ギャラップ社が全産業で調査した33%という指標を大きく下回っており、金額に換算すると世界全体で70億ドルの損失をもたらしています。 

 

製造業の従業員のうち、仕事に従事しているのはわずか25%。

ーGallup

 

多くの企業が従業員との関わりを重視していますが、成功している企業は、従業員との関わりを経営戦略の中心に据えています。彼らは従業員に指導を行い、生産性を高めるために必要なツールを提供しています。 

なぜそれが重要なのか?まず、生産性の向上は企業業績に直結します。実際に生産性の高い企業は収益性が21%高いという調査結果があります。それに加えて、従業員の仕事に対する満足度が上がり、欠勤率が下がり、離職率が下がる効果もあるからです。

 

. 生産性向上を実現する7つの方法

では、具体的にどのようにすれば従業員の生産性を向上させることができるのかを見ていきましょう。まず、ご承知の通り、即効性のある解決策はなく、安全で健康的な職場環境を整え、将来を見据えた定期的なフィードバックを行い、従業員が成功するために必要なツールを提供するなど、長期的な取り組みが必要です。 

生産性を向上させるために必要な変化を起こすことはハードルが高いのですが、それを維持することは実は簡単なのです。なぜなら、一度生産性向上を体験すると、管理職も従業員も自らのモチベーションが高まるからです。例えば、管理職は、チームが目標を達成し、それを上回ることができれば、支援を惜しみません。従業員も、日常生活のちょっとした工夫が、仕事の満足度を著しく高めることを知り、嬉しく思うことが多いようです。 

ここでは、成功している企業が生産性を高めるために使っている7つの方法を紹介しましょう。

 

 1)アップスキルを重視する

製造業、特にオペレーション集約型の企業にとって、テクノロジーは数年前では予想もできなかったような方法で現場を変革しています。マッキンゼーによると、予測可能で反復的な作業を行う労働者の需要は、今後10年間で30%近く減少すると予想されています。そのいっぽうで、技術的なスキルを持つ人材のニーズは50%以上高まると予想されます。

そこで、従業員に新しいスキルを教え、現在の職務をよりよく遂行できるようにする「アップスキル」に重点を置く必要があります。アップスキルは、従業員の能力を向上させ、最終的に貴社のビジネスのパフォーマンスを向上させることができます。 

そのためのトレーニングは、決してハードルが高いものではありません。なぜなら、従業員は自分の能力を向上させる方法を探しているからです。PwCが実施した世界的な調査によると、74%の従業員が将来必要となる新しいスキルを学びたがっていることがわかりました。新入社員の場合は、学び、成長する機会があるかどうかを、仕事を受けるかどうかの判断材料にすると答えています。また、約87%の人が、入社を検討する際にキャリア開発の機会があることが重要だと答えています。

 

2)マネージャーのスキルを向上させる

従業員の生産性を向上させようとするとき、最初に考えるべきことのひとつは、誰が彼らを管理しているかということです。従業員がやる気を出すには、その上司もやる気を出す必要があります。最近の研究によると、生産性の高いチームは、マネージャー自身も意欲的である可能性が59%高いことが分かっています。

 優れたマネージャーは、自分の役割を上司というよりもコーチだと考えています。彼らは、従業員が仕事に対する期待を理解し、仕事量を管理し、目標や優先順位を定める手助けをすることに長けています。仕事に熱心に取り組んでいると答えた従業員のうち69%の人が、上司が仕事の優先順位を決めるのを助けてくれたと答え、66%の人が、上司が業績目標について一緒に考えてくれたと答えています。

 にもかかわらず、ギャラップ社の報告によると、組織は82%の確率で間違ったマネージャーを採用しているのです。しかし、対応策はあります。マネジメント・トレーニングは、マネージャー達に必要なスキルを身につけさせるのに確実に役立ちます。ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院の大規模な研究によると、マネジメント・トレーニングを受けた人は、チームの生産性を4.6%向上させることができたといいます。

 

3)従業員の福利厚生を最優先する

2020年デロイトのグローバルヒューマンキャピタルトレンド調査によると、約9,000人の回答者のうち80%が、従業員の幸福は自社の成功にとって重要、または非常に重要であると回答しています。規模を問わず企業のリーダーは、このテーマに対して画一的なアプローチを取っているのではなく、自社の従業員のニーズに合わせた取り組みを行っていることがわかりました。 

しかし、この調査では、1つの断絶が明らかになりました。従業員は「従業員の福利厚生の向上」を今後数年間の優先事項の、上位3つのうちの1つに挙げています。しかし、経営陣は「従業員の幸福度向上」はかなり下のほうに位置づけています。デロイトは、「従業員が最高の気分で、最高のパフォーマンスを発揮できる」ようにするためには、福利厚生の向上は最大の関心事でなければならないと述べています。

 関連コンテンツ:従業員のウェルビーイングが生産性に影響?

 

4.健康・安全対策を重視する

特に、製造業にとって従業員の健康は深刻で、多くの優秀な人材がメンタルヘルスの問題で離職しています。英国では、非営利のヘルスケア・プロバイダーであるベネンデン・ヘルス社が、製造業の34%が、従業員の精神的な健康が優先されないことを理由に退職していると報告しています。そして、製造業の20%以上が優秀な人材を失ったと回答しています。

 また、包括的な安全衛生計画を実施するための費用を心配する経営者もいますが、長い目で見れば、その投資に十分見合うだけの価値があります。ハーバード・ビジネス・レビュー誌は最近、「職場で安全だと感じられない従業員は、仕事をうまくこなせない可能性が高い」と報告しています。逆に職場の安全性を重視する企業では、従業員の生産性が向上しています。

 

仕事に安心感を持てない社員は、仕事をうまくこなせない可能性があります。

ーHarvard Business Review
 
 
 

 

実は、安全衛生を重視しない職場には、隠れたコストがかかっています。それは、現在の従業員を維持したり、新しい従業員を惹きつけたりすることが難しくなるという問題です。最近の従業員調査によると、50%の人が安全でない職場環境の会社では働かないという結果が出ています。さらに28%の人が、その会社で働く可能性はかなり低くなると答えています。

そして、従業員には、安全が組織文化の重要な一部であることを知らしめる必要があります。新入社員には安全手順について教育を行い、必要に応じて再教育を行う必要があります。安全会議を開催し、新しいベストプラクティスをチームに伝えたり、メンテナンスの手順と、古い機器の交換頻度について、全従業員に周知徹底したりすることも必要です。

 

5)適切なフィードバックを実施する

フィードバックは、それがポジティブなものであれネガティブなものであれ、従業員の生産性を高める最大の動機付けの1つです。従業員は、良い仕事をしているときは認めてもらいたいし、目標に到達していないときは、どうすれば改善できるかをアドバイスしてもらいたいのです。 実際、65%の従業員が、現在受けている以上のフィードバックを望んでいると回答しています。 

従業員の功績を認めることは重要ですが、フィードバックは過去の業績についてだけではないのです。将来の目標を設定し、社内での昇進の機会について触れることも重要です。ガートナー社の調査によると、前向きなフィードバックは、従業員のパフォーマンスを13%も向上させることが分かっています。 

 

前向きのフィードバックは、従業員のパフォーマンスを13%も向上させることができます。

Gartner

 

ここで注意しなければならないのは、散発的なフィードバックは、継続的に提供されるフィードバックほど効果的ではない、という研究結果が出ていることです。

同じガートナーの調査では、定期的なフィードバックによって生産性が最大12%向上することが分かっています。つまり、将来の成長に焦点を当て、定期的にフィードバックを行うという2つの小さな変化をレビュープロセスに加えることで、パフォーマンスを合計25%向上させることができる可能性があるのです。

 

6)表彰制度を効果的に活用する

優れた従業員表彰プログラムは、生産性を向上させ、従業員のモチベーションを高め、定着率を向上させます。「月間最優秀社員賞」のような伝統的な表彰制度は今でも有効ですが、革新的な企業は、レストランのギフトカードや人気のスポーツイベントのチケットを渡すなど、さまざまな方法で従業員を表彰しています。 

多くの企業では、目標を達成した社員や目標を超えた社員にボーナスを支給していますが、必ずしも金銭が最高の報酬になるわけではありません。実際、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの調査によると、すでにやる気のある社員に対しては、金銭的なインセンティブはかえって効果が低いことが分かっています。 

この表彰制度を最大限に活用するためには、成果を迅速に祝い、有意義なフィードバックを提供することです。従業員には、表彰のプロセスに参加してもらい、それ以上の働きをした同僚を推薦できるようにしておくことも重要です。


 

7)従業員にフィードバックを求める

生産性、従業員のモチベーションや安全性を向上させる方法について、従業員にアイデアを求めてください

ただし、すべての従業員が、仕事に関する問題を気軽に話せるわけではないことも念頭に置いてください。このような場合、アンケートを実施することで対話を促し、もし最初の反応が良くなければ、回答インセンティブを追加するといいでしょう。


 

 

4.インハウスサービスが、総人件費を大幅に削減する5つのアプローチ

デロイトの調査によると、製造業の4分の3以上が今後数年間、労働者の確保と定着に問題が生じると予想しています。未就労のポジションがあると生産性に直接影響するため、大きな問題です。その問題を解決するため、ランスタッド・インハウス・サービスの革新的な解決策が求められるようになっています。 

ランスタッド・インハウス・サービスの特徴は、大規模な派遣社員を抱える企業に対して、個社の状況に合わせたアプローチをとっていることです。経験豊富なエキスパートが、時間をかけて貴社のビジネスニーズを把握し、従業員を理解し、企業文化を理解した上で、オンサイト・コンサルティングを提供します。

オンサイト・コンサルタントを含む専任のアカウント・チームが、貴社の担当者やチームと協力してパート従業員の採用計画、実際の採用、オンボーディング、トレーニング、シフト計画、パート従業員とのコミュニケーションなどのタスクを担います

リーンシックスシグマの資格を持つプロセスマネージャーは、人事評価プロセスの分析を行い、改善策を提案します。さらに、コマーシャル・マネージャーやその他の専門家が、法律、健康、安全、コンプライアンスなどの分野でサポートを提供します。 ランスタッド・インハウス・サービスは、従業員の生産性を向上させることで、貴社の総人件費を大幅に削減するお手伝いをしますここでは、ランスタッドがお客様の目標達成をお手伝いする5つの代表的なアプローチをご紹介しましょう。

 

1)採用期間の短縮

人材を維持し、育成する前に、人材を採用する必要があるわけですが、ここに第一の関門があります。優秀な求職者は、求職活動を始めてから10日以内にオファーを受けています。しかし、製造業の平均空席期間(募集職種を埋めるのにかかる時間)は30日、実に3倍も長いのです。これでは、優秀な候補者は競合他社に取られてしまいます。 

そこで、集中的な採用計画を立てることが、理想的な候補者をいち早く発掘し、競合他社に先駆けて内定を出すことに繋がります。ランスタッド・インハウス・サービスは、よりスマートな人材戦略を構築することで、ポジションを迅速に満たし、ワークフローの中断を最小限に抑えることができます。

 

2)専用プランで離職率を下げる

離職率の高さが企業の生産性に悪影響を及ぼすことは、研究により次々に明らかにされています。離職によって少ない人員で生産目標を達成しなければならない場合、従業員全体の士気にも影響します。

離職者が出ると管理職は、従業員の生産性を向上させる方法に注力するよりも、募集、採用、入社式のほうに集中せざるを得なくなります。 

ランスタッド・インハウス・サービスは、人材開発の機会や強力なワーク・ライフ・バランスの促進といったコンセプトに焦点を当てた、専用の従業員維持プランで離職率の低下に対応します。また、チームの採用・選考プロセスを改善することによっても、離職率を最小限に抑えることができるのです。

 

3)適切な配置計画で欠勤を防ぐ

製造業において、シフトの人員を確保することは大きな課題の1つです。適切な配置計画がない場合、チームメンバーはしばしば、あまり慣れていなかったり、訓練を受けていなかったりするポジションに変更しなければなりません。これは、生産性の大幅な低下を招きます。 

調査によると、欠勤は家にいる従業員だけでなく、チーム全体に影響を与えることが分かっています。SHRMのある調査によると、欠勤は、同僚の生産性を30%近く低下させ、上司の生産性が15%程度低下することが明らかになりました。

 ランスタッド・インハウス・サービスは、人材ニーズを予測し、ビジネスに不可欠なタスクを特定するとともに、人材のクロストレーニングに関するアドバイスを通じて、生産性の低下を回避するお手伝いをします。私たちのトレーニングは、すべてのシフトを埋めるスキルを常に確保できるように設計されています。

 

4.柔軟性の向上

必要なスタッフ数は、貴社を取り巻く環境変化に合わせて常に変動しています。季節的なセールスのためにスタッフを増員しなければならない場合などは予測可能ですが、世界的な健康危機や、ある製品の需要の急増または急落などの場合は予測不可能です。 

人件費で損をしたくないと考えるいっぽうで、注文を処理するために必要な人員がいないために売上を逃してしまうことは避けたいというジレンマに陥ります。大切なのは柔軟性です。ランスタッド・インハウス・サービスは、必要に応じて従業員を増減させることで、人材とコストの無駄を最小限に抑えるお手伝いをします。忙しくない時間帯に必要のない従業員に給与を支払ったり、突発的な注文に対応するために時間外労働をさせたりすることで、リソースを無駄にすることがなくなります。繁忙期や短期間のプロジェクトに対応できるスキルを持った従業員を確保するための従業員管理も致します。

 

5)派遣社員の管理

多くの派遣社員に依存している場合、その管理をすることは時間のかかる作業です。それによって、正社員の管理など、より緊急性の高い課題に手が回らないということになりかねません。 

ランスタッド・インハウス・サービスが、貴社の派遣社員を管理することで、経営陣や人事チームはコアビジネスに集中することができます。同時に、ランスタッド・インハウス・サービスのチームが貴社の従業員評価プロセスを分析し、従業員をより幸せに、より健康に、より安全に保つための戦略を提案します。