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従業員のリスキリング:知っておきたいポイント|ランスタッド法人ブログ

作成者: randstad|Apr 12, 2021 9:03:00 AM

ビジネスや仕事の世界が未曾有のスピード(※1)で変化しているように見えるこの時代、スキル育成に投資し、組織と従業員が将来に備えることが必要不可欠です。

従業員のリスキリング(再訓練)は、新型コロナウイルスのパンデミックに伴う長く続く影響やセクター内で広がるプロセスの自動化など、ビジネスに影響を与える動きに適応し、しなやかに対応するための手段です。

なぜリスキリングが組織にとって重要なのか、そしてリスキリングを成功させるための実用的ステップについてこれから詳しく見てみましょう。

 

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アップスキリングのための5つの戦略

 

[ 目次 ]

スキルの重要性
 
リスキリングを成功させるための7つの実用的ステップ
  • 後回しにしない
  • 現在のスキルを分析する
  • 目標を理解する
  • リソースを見つける
  • 本人に合った意味のあるリスキリングプランを立てる
  • 試し、繰り返す
  • 将来のリスキリング予算を確保する

 

 

スキルの重要性

ビジネスの成功に従業員が応用の利く有意義なスキルを備えていることが欠かせないのはこれまでもそうですが、新型コロナウイルスや急速なテクノロジーの進展がもたらした過去に例のない課題やニーズによって、多くの企業にとってこの問題の深刻度が増しています。

ガートナーが2020年11月に公表したHR責任者を対象(※2)にした調査によると、回答者の68%が重要スキルやコンピテンシーの育成を2021年の最優先課題に挙げています。これに続く課題も人材の育成や能力開発に何らか関係しています。

  • 組織デザイン、変更管理(46%)
  • 現在と将来のリーダー候補の強み(44%)
  • 未来の働き方(32%)
  • エンプロイーエクスペリエンス(28%)

 

 

ガートナーのHRセクター担当バイスプレジデント・オブ・アドバイザリー、マーク・ホイットル氏は、「新型コロナウイルスのパンデミックによって、人事責任者は危機管理ではなく、適切なスキルやコンピテンシーの育成、レジリエンスの構築、強い経営陣の構築など、現在と将来に対応できる組織の強靱化に意識を向け始めています」とコメントしています。

こうした見解はLinkedIn(※3)が行った別の調査によって裏付けられています。研修・能力開発担当者の59%が2021年の従業員向けプログラムの最優先事項をアップスキリング、リスキリングであると回答し、これにリーダーシップ、マネジメント(53%)、オンラインオンボーディング(33%)(※4)が続きます。

エンプロイーエクスペリエンスについては、LinkedInの調査によってZ世代(1997年以降生まれ)(※5)の働き手の76%がキャリアを成功させる鍵は学びであると考えていることもわかっています。能力開発に対するこうした前向きな姿勢は、テクノロジーが事業運営に与える影響がますます大きくなっている現状を鑑みると特に、未来の働き方に向けてこの世代が良い状況にあることを意味します。

世界経済フォーラム(※6)は向こう5年で8,500万の仕事が置き換わり、反対に9,700万の新しい役割がそれに必要なスキルと資質を持つ人材に提供されると予測しています。また2025年には最も必要とされるスキルが分析的思考、創造力、柔軟性へと変化し、AI、コンテンツクリエーション、クラウドコンピューティングに関わる職種が最も需要が高い仕事に浮上すると予想されています。

将来の世界がビジネスにどのような影響を与えるかを見据えた場合、組織と従業員がそれに備えるためにはリスキリングを中心に考える必要があります。

 

 

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リスキリングを成功させるための7つの実用的ステップ

従業員のリスキリングは、非効率を避け、最善の結果を得るために目標を設定した体系的アプローチを取るべきという点で他のさまざまなビジネスプロジェクトやプロセスと同様です。

最も重要なステップとアクションを事前に計画することが最終的な結果を大きく左右します。

1、後回しにしない

継続的な学習・能力開発は、すべての企業と従業員に何らか得るものがあります。組織は将来の業績を後押しする新しいスキルや能力を手に入れることができ、従業員は仕事に対する熱意(※7)と長期的なエンプロイアビリティを高めることができます。

デジタルトランスフォーメーションが取り沙汰され、企業と業界の在り方が根本から変化するこの時代、リスキリングの重要性は増しています。従い、リスキリングを「できたらいいな」と考えたり、将来のどこかの時点で達成する目標にするのではなく、今すぐ取り掛かる優先課題(※8)に据える必要があります。

即座に行動に移す重要性を認識し、シニアマネージャーから若手人材まで組織全体をプロジェクトに巻き込むことがこのプロセスの重要なファーストステップです。

2、現在のスキルを分析する

リスキリング活動を有意義に生産性高く行うためには、人材のコンピテンシーについて現状を明確に把握しておく必要があります。

セクター内ですでに重要視されているスキルや経験、今後そうなるであろうスキルや経験の視点から専門調査を行うと有益な情報源になります。業界内で新たに起きている重要な動きは何か、課題や機会は何か、これらに対応するために必要な資質、能力を備えているかをチェックしてください。

現状のリソースで問題がない領域、将来問題になる可能性があるスキル不足(※9)の領域をしっかり把握したいのであればぜひとも行うべき大切なプロセスです。

3、目標を理解する

従業員のスキルの現状や幅広い市場内の動きを知るための調査は、リスキリングプロセスのもう一つの大事な要素である「達成すべき目標を明らかにする」にも必要な情報です。

リスキリングの取り組みによって何を達成したいのか、具体的で明確な結果を設定することが重要です。これによってリスキリング活動の骨格が明らかになり、プロジェクトの進捗に応じて成果を測定できます。

そのために有効な手法の一つがSMART(※10)目標です。

  • Specific(具体的)
  • Measurable(測定可能)
  • Achievable(達成可能)
  • Relevant(関連性)
  • Time-bound(期限が明確)

 

 

SMART目標は人事部門や組織全体にとって有用であるのと同様、個々の従業員にとっても有用です。リスキリングプログラムの焦点を明確にするためのSMART目標とは例えば、サイバーセキュリティトレーニングを受講するITスタッフを向こう6カ月で20%増やす、など。

 

 

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4、リソースを見つける

どの事業活動でもそうですが、リスキリングについてもその努力を支えるために適したリソースがなければ有意義な結果を期待することはできません。

幸いなことに、多様で、働く場所がばらばらのリモート勤務者を含め、従業員の能力向上をバックアップする手段はさまざまにあります。例えば、大規模公開オンライン講座(※11) 、該当トピックに関する公開動画などの無料リソースに加え、専門団体公認の業界認定・研修制度といった専門的サービスまで幅広く提供されています。

受講者が協力しながら共に学べる手段を探すと特に有益です。LinkedInが公表した最新の 職場研修レポート(※12)によると協力によって学習への積極性が高まります。Q&Aプラットフォームや共有機能、ラーニンググループなどのソーシャル機能を使用した受講者はそうでない受講者に比べて学習コンテンツの視聴時間が30倍という結果が示されています。

5、本人に合った意味のあるリスキリングプランを立てる

従業員のリスキリングや能力開発の一番の課題は本人のやる気です。学習に真剣に取り組み、自分のスキルセットを常に磨きたいと考えてほしいなら、本人の関心や優先事項を反映した前向きで有意義な体験を提供する必要があります。

各自と話し合い、何を本当に学びたいのか、キャリアアップをどのように考えているのかを確認してください。こうした話し合いは学習のアプローチやプラットフォーム、手法、環境について本人の好みを理解する機会にもなります。

このアプローチを得意とするのがSundt Construction(※13)です。社内のさまざまなポジションやニーズに合わせておよそ70のラーニングパスを用意しています。

6、試し、繰り返す

継続的に試し、繰り返すこと。従業員の学習・リスキリング活動を常に進化させ、改善し、ビジネスや業界の最新の動きに合わせるための鍵です。

受講者からフィードバックや今後の改善点を募るとプログラムが今、どのように機能しているのか評価する材料になります。

リスキリングによってパフォーマンスや生産性を改善したい特定の領域に注目することも必要かもしれません。最重要業績指標のベースライン評価を最初に行い、従業員のスキリング・育成活動の進捗による指標の変化を追跡します。そうするとリスキリングプロジェクトの各側面がうまくいっているか、やり方を変える必要があるのはどこか、情報に基づき判断できます。

7、将来のリスキリング予算を確保する

リスキリングとは1度限りのプロジェクトでも、新型コロナウイルスのパンデミックのような特別な事態に対処するための短期的措置でもありません。むしろ企業の精神や文化の一部(※14)を成す継続的プロセスです。

従い、このプロセスのための予算を長期的に確保することが重要です。そのためには、前述の通り、継続的にデータを収集し、この領域の取り組みの影響を分析することがなぜ必要か、リスキリングの継続的価値を示す説得力あるビジネスケースを提出する必要があるかもしれません。

リスキリングがビジネスにもたらすメリットを十分なデータに基づく明確なエビデンスによって示すことによって、この取り組みを事業運営の根幹に据えることができます。その結果、組織と従業員が今後仕事の世界がどのように変化しても成長できる強い立ち位置を確保できます。

アップスキリングその他の重要コンセプトを詳しく知りたい方は下記の「」人材のアップスキリングのための5つの戦略」ガイドをダウンロードしてご覧いただくか、当社へ直接お問い合わせください。お客様の人事・採用ニーズについてご相談を承ります。


[参考]
※1 https://www.mckinsey.com/featured-insights/future-of-work/the-future-of-work-after-covid-19
※2 https://www.gartner.com/en/newsroom/press-releases/2020-11-16-gartner-survey-reveals-hr-leaders-number-one-priority-in-2021
※3 https://learning.linkedin.com/resources/workplace-learning-report
※4 https://www.randstad.com/workforce-insights/talent-management/remote-onboarding-here-to-stay-heres-how-to-get-it-right/
※5 https://www.pewresearch.org/fact-tank/2019/01/17/where-millennials-end-and-generation-z-begins/
※6 https://www.weforum.org/press/2020/10/recession-and-automation-changes-our-future-of-work-but-there-are-jobs-coming-report-says-52c5162fce/
※7 https://www.shrm.org/resourcesandtools/tools-and-samples/toolkits/pages/sustainingemployeeengagement.aspx
※8 https://www.mckinsey.com/business-functions/organization/our-insights/to-emerge-stronger-from-the-covid-19-crisis-companies-should-start-reskilling-their-workforces-now
※9 https://www.randstad.com/workforce-insights/future-of-work/how-to-tackle-digital-skills-shortage/
※10 https://www.atlassian.com/blog/productivity/how-to-write-smart-goals
※11 https://www.mooc.org/
※12 https://learning.linkedin.com/resources/workplace-learning-report
※13 https://www.linkedin.com/business/learning/blog/customer-success-stories/leaning-into-learning-how-sundt-construction-accelerated-the-sh
※14 https://www.randstad.ca/employers/workplace-insights/corporate-culture/this-is-why-you-should-care-about-your-companys-culture/

 

 

 

著者

sofie maervoet
vp global concepts staffing
Sofie is one of the staffing leaders in Randstad with a track record in process optimization, training and coaching. She started her career as a staffing consultant in Randstad Belgium in 2002. Later, she joined the team in Randstad Switzerland as concept manager until she joined the global concept development team in 2018.

※本記事は、ランスタッド本社配信の記事を再編集の上掲載しています