「新時代共創内閣」、岸田新内閣 厚労相は初入閣の後藤茂之氏

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労働担当は古賀副大臣と大隈政務官(再任)

 10月4日、岸田文雄首相の新内閣が発足しました。新型コロナウイルス対策と雇用政策を最優先課題と位置付け、「新しい資本主義の実現」を目指してポストコロナの経済を切り拓く構えです。半数以上の13人が初入閣で、岸田首相は「新時代共創(きょうそう)内閣」と銘打ちました。巨大省庁の代表格で重要ポストの厚生労働相には政策通の後藤茂之氏、政務三役の労働担当は副大臣の古賀篤氏と政務官の大隈和英氏(再任)が務めます。厚生労働省を中心に、新内閣の全体像と衆院選を含む今後の政治日程を整理しました。

初入閣13人、女性3人、平均年齢61.8歳

 閣僚ポストは20。経験者を軸に手堅い布陣だった昨秋の菅前内閣とは異なり、主要派閥のバランスに配慮しつつも「老壮青」と「刷新」のイメージを前面に出しました。女性閣僚は、総裁選を戦った野田聖子少子化・地方創生担当相、牧島かれんデジタル・行革担当相、堀内詔子ワクチン・五輪担当相の3人。70代2人、60代11人、50代5人、40代は2人で、閣僚の平均年齢は61.8歳となります。

温厚で政策通の後藤厚労相

 厚生労働省の政務三役は、初入閣の後藤厚労相をトップに古賀篤、山本博司(再任)両副大臣、大隈和英(再任)、島村大両政務官が補佐します。このうち、労働分野は古賀副大臣と大隈政務官が担当。島村政務官は内閣府政務官を兼務します。
 大蔵省(現財務省)出身の後藤厚労相は、自民党税制調査会の重鎮メンバーの一人。年金分野に造詣が深く、最近では、党の新型コロナウイルス感染症対策本部の座長を務めました。
 厚労省で行われた5日の就任会見では、温厚な人柄と持ち前の安定感、政策通であることがにじみ出る場面が随所に見られました。新型コロナ対応で後藤厚労相は「感染拡大のスピードに病床確保が追い付かない事態がみられ、大きな問題だったと認識している。早期に適切な診療が受けられる体制整備を進める」と強調。日本の健康危機管理の抜本強化に取り組む考えを示しました。巨大厚労省の分割論が再燃する中、その手腕が注目されています。

副大臣と政務官の横顔

 後藤厚労相を支える副大臣2人と政務官2人は、従来通り、「労働、福祉、年金担当」と「医療、子育て支援担当」に分けました。副大臣の労働担当は、古賀篤(あつし)氏。1972年、福岡県福岡市生まれ。49歳。東大法卒。福岡3区、現在3期目。もう一人の副大臣は、再任の公明党・山本博司氏。1954年、愛媛県生まれの65歳。慶大法学部卒業後、日本IBM入社。07年比例区で初当選、現在3期目。政務官は、こちらも再任で自民党の大隈(おおくま)和英氏。1969年兵庫県生まれ。52歳。聖マリアンナ医科大卒業の外科医師。2014年の衆院選で比例近畿ブロックの復活当選、現在2期目。もう一人の政務官は、島村大(だい)氏。1960年、千葉県生まれ。61歳。東京歯科大学歯学部卒。参院神奈川選挙区、現在2期目。

10月11日以降の政治日程

 任期満了とほぼ変わらない解散総選挙が、10月中に投開票まで行われます。主な動きをまとめると、
・10月11~13日=衆参両院で各党代表質問
・14日=衆院解散
・19日=衆院選公示
・21日=衆院議員の任期満了
・31日衆院選投開票
と続き、11月は衆院選の結果を踏まえた特別国会、補正予算を含めた臨時国会が繰り広げられます。


取材・文責
(株)アドバンスニュース

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