労働政策審議会の雇用環境・均等分科会(植村京子分科会長)は10月2日、「仕事と育児の両立支援」、「男女雇用機会均等対策基本方針」の改定審議に入りました。前者は2021年に施行された改正育児・介護休業法(育介法)の5年後見直し規定に基づき、後者は25年の労働施策総合推進法などの改正を踏まえて見直しが必要となったものです。育介法を巡っては、昨年4月にも「仕事と育児の両立」と「介護離職の防止」を主眼とした改正が施行されており、企業は目まぐるしく対応に追われています。
「仕事と育児の両立支援」についてはこの日、事務局の厚生労働省が検討項目案を提示。それによると、男性の育児休業の更なる取得促進などを主とする共働き・共育ての推進を見直しの柱として、男性の育休取得期間に関する基準の導入などによる「くるみん」認定基準の改定、育休取得状況の公表項目の追加、出生時育休(産後パパ育休)の分割取得などを挙げています。
また、子供の看護・介護休暇の親の「中抜け」への対応、障害児や医療的ケア児、不登校児の親への支援などについても議論します。
出席委員からは「男性の育休取得率は上がっているが、取得期間が短く、家事時間も少ないなど、更なる“質の向上”を目指すべき」「ただ、中小企業は代替要員の確保が困難な場合も多く、配慮が必要」「今は改正育介法の充実を図る時期であり、制度の見直しは不要」「障害児・医療的ケア児などは制度が施行されたばかりであり、議論は実態を確認してからではないか」などの意見が出ました。
一方、基本方針については22年以降の制度改正を踏まえて、カスハラなどハラスメント対策の推進、国民への周知啓発、男女間賃金格差や女性管理職比率の情報公開促進などの方向性を明確にした改定案を提示し、分科会の基本了承を得ました。12月中の諮問・答申、告示を予定しています。
東京商工リサーチが10月8日発表した2026年度上半期(4~9月)の企業倒産(負債額1000万円以上)は5373件(前年同期比3.8%増)、負債額は8561億6900万円(同23.6%増)となりました。件数は5年連続の増加で、上半期としては13年の5505件に次ぐ高水準。負債額も4年ぶりに前年を上回っています。
中でも、人手不足による倒産が240件(同17.0%増)と、比較可能な13年度以降で過去最多。資本金1000万円未満の企業が6割を超えており、中小・零細企業で事業継続が難しくなるケースが増えています。
産業別件数では前年と同様に、飲食、宿泊を含む「サービス業他」が1828件(同3.7%増)で最も多く、「建設業」が1035件(同0.1%減)で続いています。
同社は「年末に向け、資金需要が活発になる時期を迎えるが、業績回復が進まず、リスケ(債務繰り延べ)対応で凌ぐ中小・零細企業を中心に、下半期は息切れ企業の淘汰が倒産を押し上げる可能性が高い」と予想しています。一方、帝国データバンクが同日発表した上半期倒産は5362件(同4.2%増)となっています。