厚生労働省の2025年雇用動向調査によると、年間の入職者数は752万6800人、離職者は705万2600人となり、入職者が離職者を約47万人上回りました。年初の常用労働者数に対する割合は入職率が14.7%(前年比0.1ポイント減)、離職率が13.7%(同0.5ポイント減)といずれも低下しました。入職超過率は1.0ポイント(同0.4ポイント増)となり、前年の0.6ポイントから大きく上がり、23年と同じ水準。入職超過率は、新型コロナ収束と人手不足を反映して21年から5年連続の超過となり、23年まで超過率も拡大しています。
一方で、24年は労働力不足の顕在化などで一転、縮小。しかし、25年は入職者が前年より約5万3000人増えた一方、離職者は約14万3000人減ったため、入職超過率は再び拡大しました。
就業形態別では、正社員が中心の一般労働者は入職率12.0%(同0.2ポイント増)、離職率11.4%(同0.1ポイント減)で0.6ポイントの入職超過。パートタイム労働者は入職率21.7%(同1.0ポイント減)、離職率19.9%(同1.5ポイント減)で1.8ポイントの入職超過とパートの入職超過率が大きく上昇しました。
産業別では、前年と同様に「宿泊・飲食サービス業」が入職率27.8%、離職率23.7%といずれも最も高く、入職超過率は4.1ポイント。次いで「生活関連サービス・娯楽業」が入職率21.3%、離職率20.1%で同1.2ポイントでした。
転職入職者の賃金については、前職より「上がった」が40.8%(同0.3ポイント増)、「下がった」が31.0%(同1.6ポイント増)で、両者の開きは9.8ポイント。24年まで3年連続の拡大を見せてきましたが、25年は4年ぶりに"一段落"した形です。
調査は年2回、5人以上の常用労働者のいる1万4840事業所を対象に実施し、上半期(1~6月)は9277事業所、下半期(7~12月)は8807事業所から有効回答を得ました。
厚生労働省が9月8日発表した毎月勤労統計調査の7月速報値(従業員5人以上)によると、労働者1人あたり現金給与総額は43万6401円(前年同月比4.7%増)で55カ月連続のプラスとなりました。物価上昇分を差し引いた実質賃金指数(20年=100、持ち家の帰属家賃を除く)も117.6(同2.4%増)となり、1月以来、7カ月連続のプラス。伸び率も今年最大で、大幅賃上げ効果と夏ボーナスの伸びが押し上げています。
給与額のうち、基本給などの所定内給与は28万797円(同4.1%増)、夏ボーナスなどの特別給与は13万4819円(同6.3%増)でした。雇用形態別の総額は、正社員が中心の一般労働者が57万8123円(同4.7%増)、パートタイム労働者は12万3493円(同4.7%増)となり、いずれも4%台の伸びでした。
産業別で大きく伸びたのは、「建設業」の66万8639円(同13.5%増)と「鉱業、採石業等」の60万3323円(同12.6%増)。「教育、学習支援業」のみ35万4893円(同2.2%減)となり、全16産業の中で唯一のマイナスでした。月間実労働時間は141.6時間(同0.2%減)で、3カ月連続で減少しています。