最低賃金の2026年度改定額が9月3日、47都道府県で出そろいました。改定額の全国加重平均(時給)は56円(5.0%)アップの1177円となりました。中央審議会が示した55円(4.9%)アップの1176円の「目安」を1円上回っています。また、ほとんどの県で発効日を10月にするなど、昨年目立った「地方の乱」は影をひそめました。引き上げ額は昨年の66円に次ぐ過去2番目の水準。目安を上回ったのは佐賀県の65円(対目安9円アップ)、鹿児島県の64円(同8円アップ)など33府県。目安と同額は14都道府県にとどまりました。
また、最高は東京都の1280円となり、最低の宮崎県の1085円と195円の開きがありますが、昨年度の203円から格差はやや縮小しています。
発効日についても15都道府県が10月1日とし、最も遅いのは沖縄県の12月2日で、年をまたいで「後ろ倒し」する県はなくなりました。
昨年度は、人材流出に歯止めを掛ける狙いから、地域間の「最下位回避競争」の様相を呈し、熊本県の18円上乗せなどの目安超えが続出。発効日も翌年3月に延ばす県が出るなど、「地方の乱」が目立ちましたが、今年は抑制的な結果となりました。
厚生労働省が8月31日発表した2025年「外国人雇用実態調査」によると、外国人のフルタイム労働者の「決まって支給する月間現金給与」は29万2400円(前年比6.4%増)でした。
在留資格別では、永住者らの「身分に基づく者」が34万7200円(同13.8%増)で最も高く、「専門的・技術的分野」が30万6500円(同6.0%増)、「技能実習」が21万3500円(同1.7%増)でした。職業別では「管理職」が62万2900円で最も高い一方、「サービス、生産工程、建設」などは20万円台となっています。
外国人労働者を雇用する理由は「労働力不足の解消・緩和」が68.2%で最も多く、「日本人並みの活躍を期待」が56.2%で続きます。課題として最も多かったのは「日本語能力などのために意思疎通を図りにくい」の46.2%で、「在留資格申請などの事務負担が面倒」の24.8%、「文化、価値観などの違いによるトラブル」が22.4%ありました(いずれも複数回答)。
一方、外国人労働者側では、就労上のトラブルについて88.5%の多数が「ない」と回答しましたが、10.0%の「ある」の内容は「紹介会社の費用が高かった」「トラブルなどの相談先がわからなかった」「事前説明以上に高い日本語能力を求められた」などでした。
転職などについては、「今の会社の仕事を続けたい」が81.2%の多数を占め、「別の会社に替わりたい」の6.1%、「今の会社にいながら、別な会社の仕事もしたい」の5.3%などを上回りました。
東京商工リサーチが発表した「失業なき労働力移動の行方」によると、3期以上の経常赤字が続く「窮境業種」のうち、人手不足倒産発生率が高かったのは「学校教育」「社会保険・社会福祉・介護事業」「道路旅客運送業」などで、いずれも労働集約型の産業に集中しています。