障害者雇用の「質」と法定雇用率のあり方を検討している労働政策審議会障害者雇用分科会は7月24日、これまでに実施した障害者雇用に携わる関係団体からのヒアリングを踏まえ、雇用の「質」規定のあり方や「質」の向上に向けた企業(事業者)の認定制度とそのインセンティブについて議論しました。障害者雇用促進法の改正を念頭に、年末にかけて検討を重ねる方針です。法改正を巡っては、今年2月に有識者研究会が報告書を取りまとめ、これをたたき台に同分科会が4月から議論を展開しています。
主眼は雇用の「質」と法定雇用率制度のあり方で、検討テーマは(1)精神・発達障害者の雇用率算定のあり方(2)障害者雇用の「質」の向上に向けて(3)いわゆる「障害者雇用ビジネス(代行ビジネス)」への対応(4)手帳を所持しない難病患者の位置づけ(5)就労継続支援A型事業所の位置づけ(6)100人以下の企業に対する納付金の納付義務適用拡大――です。
このうち、「就労継続支援A型事業所」については、雇用と福祉の両面からの検討が必要と判断。「障害者就労に係る雇用福祉横断検討会」(6月1日初会合)を立ち上げて議論しており、今夏をメドに同分科会に中間報告して議論を加速させます。これらについて年内に結論に漕ぎ着け、来年の通常国会に改正法案を提出したい考えです。
この日は、障害者雇用の「質」の要素として2月に有識者検討会がまとめた(1)能力発揮の十分な促進(2)成長を促すOJTや教育訓練機会の確保(3)適正な雇用管理(4)発揮した能力に対する正当な評価とその反映(5)雇用の安定――の意義と狙いを事務局の厚生労働省が説明。続いて、従業員300人以下の中小企業を対象に総合加点方式で実施している「もにす認定制度」について、大企業を含むすべての企業を対象にして認定基準を見直す方向性を提示し、公労使委員が見解や課題を挙げました。
次回は8月に、「代行ビジネスへの対応」をテーマに議論します。現時点では、利用企業への報告義務と支援サービス事業者のガイドライン策定が内定しており、その具体策が検討される見通しです。
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就職情報会社が7月22日発表した「2027年卒企業新卒採用活動調査」によると、来春卒業予定の学生採用(総合職)にあたり、初任給を引き上げた企業は89.1%(前年比0.3ポイント増)と3年連続で増えたことがわかりました。平均支給額も23万7903円(同4.2%増)と3年連続の増加となっています。
規模別に引き上げた企業の比率をみると、従業員1000人以上の大企業が91.1%で、同300人~999人の中堅企業が89.7%、同300人未満の中小企業が88.5%の順。平均初任給額も同様に25万1829円、24万1936円、23万4663円と規模が小さいほど低い傾向です。
引き上げの理由としては、「求職者へのアピール」が59.8%で最も多く、「給与制度の見直しで全社員の給与を上げた」が49.7%、「他企業が引き上げている」が48.2%など、若手人材の獲得に腐心している企業側の事情が垣間見えます。