連合が5月21日発表した「就職差別に関する調査2026」によると、採用試験にあたって企業側から戸籍(抄)謄本の提出を求められた人が4割近くあり、不適切な質問などを受けた人が2割近くあるなど、差別につながりかねない企業側の根強い意識が浮かび上がりました。戸籍(抄)謄本の提出を求められた人は39.1%で、前回調査から8.3ポイント、前々回調査から19.7ポイント上回りました。一方、内定前に健康診断書の提出を求められた人は42.1%で、同様に各9.9ポイント、6.5ポイント減っています。
連合によると、職業安定法では、戸籍(抄)謄本や合理的理由のない健康診断書の提出などは、社会的差別の原因となる個人情報として認められていません。また、面接官から不適切な質問・発言を受けた人は18.0%あり、具体的には「自分の恋愛タイプ」「体型・メイクなどの言及」「親の年収、勤務先」などがありました。
このほか、出身校などの「学歴フィルター」を感じたことのある人も44.3%(前回比3.9ポイント増)と増えており、高卒の42.3%、大卒の45.5%に比べて中卒は54.1%と過半数を占める結果となりました。
調査は4月10~15日に実施、最近3年以内に採用試験を受けた15~29歳の男女1000人の有効回答を集計。2019、23に次いで3回目です。
連合の芳野友子会長は5月18日、上野厚生労働相に裁量労働規制の緩和に反対する緊急要請を提出しました。裁量労働制の見直しは現在、日本成長戦略会議などで議論されていますが、規制緩和を求める経団連など経営側と鋭く対立しています。
連合によると、要請内容は(1)裁量労働制の対象業務の安易な拡大や要件緩和は行わない(2)変形労働時間制の要件緩和などは行わない(3)労働時間の上限規制の強化など、働き方改革の定着・推進にむけた法改正、などです。
芳野会長は要請にあたり、「いま求められているのは、長時間労働頼みの経済成長ではなく、誰もが安心・安全に働き、生活時間を確保できる労働時間法制であり、経済界が強く求める裁量労働制の拡充は不要」と述べました。
これに対して、経団連は「裁量労働制の拡充を求める」と題した声明を発表。「柔軟で自律的に働ける環境を整備し、働きがいを高めるために、労働時間をベースとしない裁量労働制の拡充が必要」と強調。裁量労働制は2024年の改正労働基準法で専門業務型と企画業務型の2分野で実施しており、専門型は20種類の業務が対象になっています。高市首相は2月の施政方針演説で、成長戦略の一環として「裁量労働制の見直し」を表明しています。
厚生労働、文部科学両省は5月22日、今春卒業した学生の就職率(4月1日時点)を発表。大学生は前年と同じ98.0%となりました。過去最高だった24年卒の98.1%に次ぐ高水準で、人手不足を背景にした学生側の「売り手市場」が続いています。