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最低賃金、平均51円増の1055円 徳島県が過去最大の84円引き上げ

作成者: randstad|Sep 2, 2024 1:10:44 AM

1000円超えは16都道府県に倍増、10月施行

2024年度の最低賃金(最賃)の改定額が8月29日 、全都道府県で出そろい、引き上げ額は(全国加重平均)過去最高の51円(5 .1%)で、1055円になりました。

27県で中央最低賃金審議会が示した「50円」の目安を上回り、1000円超えは16都道府県に倍増 。

10月中に順次適用されます。新たな最賃の最高額は東京都の1163円、最低額は秋田県の951円。1000超えはこれまで都市部が中心の8都府県のみでしたが、今回、北海道、茨城、栃木、岐阜、静岡、三重、滋賀、広島の8道県が大台に乗せました。



引き上げ額の最も高いのは徳島県の84円で、896円から980円となりました。

最賃の引き上げ額は同審議会が都道府県を経済情勢に応じてA~Cランクに分けて「目安」を示し、これを参考に各地 方審議会が決めます。

今年度の目安は「一律50円、1054円」でしたが、人手不足が深刻な地域の上乗せが相次ぎ、平均はさらに1円上がった格好です。ただ、2年連続の大幅引き上げにより、地方の中小企業などでは一層の人件費対策を迫られ、経営が厳しさを増す企業が増えそうです。

 

価格転嫁率、最高の45%も 1割はまだ「0%」

帝国データバンクが8月28日発表した「価格転嫁に関する実態調査」によると、自社商品・サービスのコスト上昇分を価格転嫁できている企業は78.4%(前回2月調査比3.4ポイント増)で 、価 格転嫁率は過去最高の44.9%(同4.3ポイント増)になることがわかりました。しかし、まったく転嫁できていない企業も1割程度あります。

価格転嫁できている企業の内訳は「5割以上~8割未満」が20.2%で最も多く、「2割未満」が19.6%、「2割以上~5割未満」が18.6%、「8割以上」が15.5%など。

転嫁率の平均は44.9%で、22年12月の調査開始以来、最も高い比率になりましたが、それでもコスト上昇分の半分以下しか転嫁できていない計算になります。「0%」は10 .9%(同1 .8ポイント減)と減つつあるものの、まだ1割以上あります。

転嫁率の高い業種は「化学品卸売り」の65.0%や「鉄鋼、非鉄、鉱業製品卸売り」の63.0%などで、企業間取引を主にする産業で目立ちます。

一方、「医療、福祉、保健衛生」は19.8%、「娯楽サービス」は21.7%、「金融」は25.8%など、公定価格業種や消費者向け業種では転嫁率が低く、業種間の格差が開きつつあります。