法人向けHRブログ workforce Biz

在留外国人、過去最多の296万人 技能実習・技人国・留学が大幅に増加

作成者: randstad|Nov 14, 2022 3:00:00 PM

コロナ禍に伴う減少から一転、共生社会の整備加速

日本に在留資格を持つ外国人は、今年6月末時点で296万1969人に達し、過去最多となりました。去年12月末から半年間で7.3%、20万1334人増えたことになります。コロナ禍による減少に歯止めがかかり、再び300万人突破の流れに転換。

要因は、1日あたりの入国者数の上限引き上げで留学生が予定より多く入国したことなどが挙げられます。こうした動きを踏まえ、政府は「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」を掲げ、ソフトとハードの両面から共生社会の実現に本腰を入れる構えです。

 

在留資格別にみると、原則10年以上継続して生活している「永住者」が84万5693人(構成比28.6%、昨年末比1.7%増)で最多。次いで「技能実習」が32万7689人(同11.1%、同18.7%増)、「技術・人文知識・国際業務(技人国)」が30万45人(同10.1%、同9.2%増)、在日と呼ばれる「特別永住者」が29万2702人(同9.9%、同1.3%減)、「留学」が26万767人(同8.8%、同25.5%増)、「家族滞在」が20万9256人(同7.1%、同8.9%増)、典型的な例として日系人と称される「定住者」は
20万2385人(同6.8%、同1.7%増)の順でした。

コロナ禍の影響で減少が著しかった「技能実習」「技人国」「留学」が大きく盛り返してきた格好です。国籍別で最も多かったのは中国の74万4551人(昨年末比3.9%増)で、構成比は全体の25.1%です。

次いで、ベトナムの47万6346人(同10.0%増)で構成比16.1%。昨年、ベトナムに抜かれた韓国は41万2340人(同0.6%増)で13.9%でした。

都道府県別にみると、東京都の56万6525人(同6.7%増)をトップに、愛知県、大阪府、神奈川県、埼玉県、千葉県など大都市圏が続きます。この上位6都府県で全体の58.4%を占めます。

 

 

9月現金給与も実質マイナス、6カ月連続


厚生労働省が発表した毎月勤労統計の9月速報値(従業員5人以上)によると、労働者1人あたりの現金給与総額は27万5787円(前年同月比2.1%増)で9カ月連続のプラスでした。

しかし、物価上昇分を差し引いた実質賃金指数(2020年=100)は83.6(同1.3%減)で、4月以降6カ月連続のマイナス。物価上昇に対して賃金の上昇が追いつかない局面が続いています。

就労形態別の現金給与額は、正社員が中心の一般労働者が35万7039円(同2.4%増)、パートタイム労働者も9万9939円(同3.4%増)。コロナの行動制限解除を受けた「飲食サービス等」が人手不足を反映して同9.0%増と高い伸びをみせています。