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扶養内の人員を受け入れでのシフトや時間計算の手間。その対応方法とは?|ランスタッド法人ブログ

作成者: randstad|Nov 21, 2021 3:00:00 PM

 

目次

 

 

1、新型コロナウイルス以降、群馬県内の企業の景況は?

2021年も終わりを向かえますが、多くの方がこの1年の印象について、昨年に引き続き新型コロナウイルスの猛威により不安な日々が多かったと感じているのではないでしょうか。

政府は本年9月末において、19都道府県に発令している緊急事態宣言について、全面解除を発表し、その影響で期間中は閑散としていた業界に活気が戻り、反対にコロナ禍特有の需要で繁忙にあった業界に落ち着いたりと、業界により様々な影響が見られます。


景況を群馬県内に限定した場合、皆様の業界ではいかがでしょうか?

関東財務局前橋財務事務所が本年9月に公表した「令和3年7~9月期の群馬県分の法人企業景気予測調査結果」によると、3年7~9月期の企業の景況判断BSI(ビジネス・サーベイ・インデックス)※1をみると、全規模・全産業ベースで「下降」超幅が 縮小しているようです。しかしながら、 これを規模別にみると、大企業は「下降」超幅が縮小し、中堅企業は「下降」超に転じ、 中小企業は「上昇」超に転じています。 また、業種別にみると、製造業は「上昇」超幅が縮小し、非製造業は「下降」超幅が縮小 しています。

 先行きについては、大企業は10~12月期に均衡となり、1~3月期に「上昇」超に転じる見 通し、中堅企業は「下降」超で推移する見通し、中小企業は「上昇」超で推移する見通しと なっています。

▼企業の景況判断BSI(前期比「上昇」-「下降」社数構成比)
(単位:%ポイント)
  3年4~6月 7~9月 10~12月 4年1~3月
全規模・全産業 ( ▲6.1 ▲3.1▲3.8 3.1( 7.6) 0.8
大企業 ▲13.3 ▲3.6( 0.0) 0.0(13.3) 3.6
中堅企業 ( 16.1) ▲15.6▲6.5 ▲3.1( 6.5) ▲3.1
中小企業 ▲12.7 2.9(▲4.2 7.1( 5.6) 1.4
製造業 ( 10.6) 4.2(▲2.1 10.4(19.1) 0.0
非製造業 ▲15.3 ▲7.3▲4.7 ▲1.2( 1.2) 1.2

(出典:関東財務局前橋財務事務所「令和3年7~9月期の群馬県分の法人企業景気予測調査結果」より)

(※1)景況判断指数のひとつで、企業に対し自社企業の業績や景況、従業員数などの判断・見通しについてアンケートを実施し、「強気(上昇、増加、改善)」と回答した企業の構成比から「弱気(下降、減少、悪化)」と回答した企業の構成比を差し引いて算出する。
 
 

この1年だけでも、景況の上下があり、また予測についても今後のコロナウイルスの状況によっては左右する可能性があります。それでは、小刻みに変動する景況に対して、企業はどのように乗り切れば良いのでしょうか?

 

2、不安定な景況で、どのような人員調整の選択をするべきか

 今回は、繁忙期や閑散期における、人員調整をどう行えばよいのかという疑問に焦点をおき、いくつかの事例をご紹介させて頂きます。

例えば、

「1週間のうちで週の始めと終わりだけが忙しい、だけど週の半ばは仕事量が少なく人員を持て余している」
 
「時間帯で業務量にばらつきがあるが、余剰の人数を雇うのがもったいないため、少ない人数で回していて仕事が追い付かない」

などといった事はありませんか?

季節的・限定的な繁忙だけではなく、蓋を開けてみると実は1日や週の中でも人員が足りない事があったり、逆に余ったりしてしまう事がある…そんな悩みを抱える企業は少なくないはずです。

それでは、このような問題に対して、各企業はどのように対処しているのでしょうか?実際にある工夫をしたことで、上手にコストを削減し、人員のバランスをとることに成功した事例を御紹介させて頂きます。

 

(事例) 扶養内という選択をしたことで、暇を持て余す人員の無駄をカット

物流会社のA社では、月末と月初、及び週の中でも月曜日・金曜日が特に忙しく、現在の人員では業務を回しきれないものの、そのために増員をかけてしまうと、逆に週の半ばで人員を持て余してしまい、どのように人員を調整するかという課題がありました。

当初、SPOT派遣(1日単位の日雇い派遣)の利用を検討していましたが、人員供給の不安定性や、できるだけ固定の人員に頼りピッキング効率を下げずに稼働をしたいという事もあり、外部への依頼を躊躇していました。

また、自社でパートタイムの受け入れも検討しましたが、シフト作成や扶養範囲での収入におさめるための給与計算などの労務管理が手間になってしまうため、なかなか決め切れずにいました。

そこで、「物流に合わせて固定の派遣スタッフをパートタイムで依頼する」という方法を知り、「固定の人員でピッキング効率を下げない」こと、「労務管理の手間を負わない」こと双方の懸念点を解決することが出来ました。

 

▼仕事量と必要人員数

●月度シフト
 
  X日 Y日 ・・・ Z日 勤務時間合計
スタッフA   ●●時間
スタッフB   ●●時間
スタッフC   ●●時間

 

 

 

 

 

 

 

このように、外部の人材会社へ依頼することは、必ずしも「人の供給を受ける」サービスのみならず、副次的に発生する生産や物流に対する人員の調整や、シフト・収などの労務管理なども任せられるケースがあります。

事例についてもっと詳しく知りたい場合はこちら

人数調整だけではない、コスト面のメリット

実は意外と知られていない事ですが、派遣サービスを依頼する際、フルタイムかパートタイム(扶養内)のどちらかで依頼する事には、コスト面で大きな違いがあります。

上記の図は、フルタイムの人員を派遣した場合のものであり、社会保険にかかる費用(社会保険料10.9%)が含まれています。パートタイムの人員は基本的にこの部分を必要としないため、当然派遣料金から差し引かれ、結果としてコスト削減に繋げることが可能です。

具体的に、群馬県内の各職種で、フルタイムとパートタイムの場合にどれくらいの料金差が生まれるのかをご紹介させて頂きます。

職種 フルタイム 扶養内
一般事務 ¥1,850 ¥1,610
コールセンター ¥1,800 ¥1,560
食品製造 ¥1,810 ¥1,570
軽作業 ¥1,760 ¥1,520

 

 

 

(※本年10月中にインターネット上に掲載のあった求人より、群馬県内の各職種について平均賃金を算出)

 

平均的に240円程度は差が生まれるため、フルタイムの稼働時間を一日8時間、月20日として換算した場合には、1人あたり約38,400円のコスト削減をすることが可能です。

 

3、パートタイムスタッフの傾向

逆にパートタイムでの就業を希望されている方は、どのような職種を希望されているのでしょうか?
今回は、 ランスタッドの登録スタッフデータに沿って、傾向をご紹介させて頂きます。

まず、パートタイム勤務を希望されているスタッフのカラー別での希望状況を見てきます。


 

 

 

 

 

ご覧の通り、若干オフィス系業務を希望されている方が多いものの、割合としてはほぼ半数ずつの希望者数となっています。それでは、各業種の職種別で見るとどうでしょうか?

▼オフィス系―希望職種(パートタイム労働者)

 

 

 

 

 

 

▼工場・物流系―希望職種(パートタイム労働者)

 

 

 

 

 

 

オフィス系では、圧倒的に一般事務を希望される方が多いものの、総務・経理や通翻訳などの専門性の高い職種や、テレマーケティングなどを希望されるかたもいらっしゃいます。

こういった専門的な職種を希望される方は、ライフイベントなどでフルタイム就業が難しいものの、時短や短日、期間限定などで過去の経験を活かして就業を希望される傾向があります。

また、製造・工場系では、軽作業・仕分け・ピッキング等の職種が圧倒的な人気となっていますが、やはり世間的なパートタイム求人が、同職種で多く見られることがそのまま反映していると考えられます。また、意外にも組立・検査の職種も人気があり、やはりパートタイム勤務をご希望される方のほとんどが女性であることから、手先を使う細かい作業などにチャレンジされる方も比例して多くなっていることがわかります。

多少の偏りも見られますが、様々な職種でパートタイム労働者の活用が可能なようです。

 

4、景況に合わせた人員の配置を

今回は派遣スタッフをパートタイムで活用することへのメリットについて触れましたが、各企業によって状況は様々です。

もちろんSPOT派遣では急な人員の確保が可能ですし、フルタイムでは勤務日数が多い分習熟度に差が出ます。いずれにしても、外部人材を活用することで、企業の流動的な部分に合わせた人材配置は可能です。本記事で触れたような状況に近いお悩みをお持ちのご担当者様は、一度ご検討されてみてください。

 

5、こんなサービスも含まれています

ランスタッドでは、働き手の多様性の拡大が進む現代で、理想と現実のすきまを埋めるお手伝いをさせて頂いています。
お客様のご要望に対し、市場の状況や法令面の両方から客観的なコンサルティングを行っております。
 

こんなサービスも含まれています!

・業務量に合わせた人員配置計画のお手伝い
・シフト作成や勤務時間・休日の管理
・パートタイムスタッフの収入・稼働時間の計算と管理
 
 
 

顧客志向・顧客観点がランスタッドの強味

ランスタッドは、クライアント企業様へ派遣スタッフの「人材派遣」をするだけではなく、本質的な課題を解決するために、綿密なコミュニケーションや提案を行います。顧客思考・顧客視点がランスタッドの強みです。

 

柴﨑 嘉子
 
ランスタッド株式会社
スタッフィング事業本部 北関東本部
北関東第2エリア 高崎支店 マネージャー 
保有資格:第一種衛生管理者/キャリアコンサルタント
 
ランスタッドにて、派遣コーディネーターとして入社。
求職者の採用、キャリア支援を経験後、 コンサルタントとして製造業から行政まで幅広い業種を担当。
「現場の声に寄り添い、現場の声を形に」が自身のモットー。 好きな食べ物は無花果。