こんにちは。ランスタッドインハウス事業部の宗田雪乃(むねたゆきの)と申します。
私たちのサービスは、派遣社員の採用と離職・欠勤を改善し、生産性を高めることで、離職や欠勤がもたらす機会損失額、つまりムダなコストを削減することです。
インハウス事業部が担当するお客様は、製造業の工場がメインとなりますが、インハウスサービスを導入する以前にお客様がよく口にする課題のひとつが、「派遣社員が定着しない。」です。
「入っては辞め、入っては辞めを繰り返し、習熟が進まず生産性に支障をきたし、挙げ句には、欠員ポジションの業務を他の社員が残業でカバーしている。そして疲弊し、また辞める。この負のスパイラルから抜け出したいのに、派遣会社に改善を求めても梨の礫。派遣社員の人数も多く、管理しきれない。。」
この状況は決して珍しいことではなく、どの企業でも起こり得ることです。活用する派遣社員の人数が多ければ多いほどその影響は計り知れず、離職によるリスクが常に付きまといます。
ランスタッドのインハウスサービスは、1996年の開始以来26年にわたり、顧客企業における現場の課題に目を向け、離職や欠勤の低減をはじめとする「好循環」をつくりだすことでコスト削減を実現してきました。20か国で導入され年間約2,000の現場が実証する、ムダと徒労感を防ぐ秘訣。
今日は、この「派遣社員が定着しない」問題について、これを解決する3つのヒントをご紹介します。
■□■ 定着のための3つのヒント ■□■
1.離職の改善は、「欠勤の改善」が鍵
2.データドリブンな改善がポイント
3.PDCAで継続的な改善を
「最近入ったAさん、欠勤多いけど、もしかして辞めてしまうのでは??」
すぐ辞める派遣社員の傾向のひとつは、欠勤が増えることです。皆さんも肌感覚でこんな予兆を感じたことはありませんか?
私たちの独自調査により、離職率と欠勤率の相関分析を行ったところ、「欠勤率が高い職場は、離職率も高い」という相関関係が認められました。その肌感、間違っていません!
つまり、離職を改善するためには、欠勤を改善することがポイントとなるということです。
では、どのように欠勤を改善すればよいのでしょうか?
以下のA~Cのうち、どれが最も効果的なアクションだと思いますか?
A:全ての派遣社員に対して、体調管理の徹底を促す。
B:皆勤賞を表彰する。
C:懇親会を実施して社内交流を活性化する。
A~Cのアクションは、これらが客観的な根拠を持つ場合においてはどれも有効であると言えます。しかし、主観に基づいたアクションである場合、効果は限定的かもしれません。
「いつ、どこで、誰が、どの程度、どのような理由で」欠勤が起きているのかを客観的な視点で明らかにし、見える化することが重要です。そして、定量から抽出された課題を定性的な視点からも照らしてみることで、よりリアルに現状を掴み取ることが可能となり、的確な改善アクションのプランニングに繋がります。
せっかくの施策が「なんとなく」とられていませんか。客観的なデータに基づいた課題の洗い出しと検証が、管理側の自己満足に終わらせない改善への秘訣です。
風邪をひいた時、薬を飲んで一次的に症状が緩和したからといって服薬を止めてしまうと、風邪がぶり返し更に悪化してしまう、なんていうことがありますよね。これと同じで、状況が一見改善したかのように思われても、気づいたらまた課題が山積していたということになってしまっては、せっかくの苦労も水の泡です。
改善アクションを実行して終わりではなく、そのアクションの効き目がどうだったのかを必ず検証すること、そしてその効き目に応じて更なる改善アクションを打つこと。これらの取り組みをPDCAを回し継続的に行うことで、常に健全な状態を維持することが可能になります。
インハウスサービスができること
「データをトラッキングし、集計・分析を行い、課題に対する改善アクションを実行する。そして、そのPDCAを回して継続的な改善を行う。」
このアプローチは、お客様が抱える派遣社員の人数が少なければ、お客様ご自身でやってやれないことはないでしょう。しかし、何十人、何百人もの派遣社員を抱えているお客様の場合、ご担当者様がこれらの全てを行うことは、大変な時間と労力がかかります。これを行うこと自体がお客様の負担となり、課題となってしまっては本末転倒です。
ランスタッドのインハウスサービスは、お客様専任のアナリストと、改善アクションを実行するお客様常駐の担当者を配置し、今回ご紹介したアプローチを用いて、お客様の派遣社員活用の課題解決に取り組んでおります。変化に対する柔軟性や俊敏性が求められる今の時代だからこそ、私たちは定量と定性の両面からお客様をよく知ることで、最適なソリューションをスピーディーにご提供し、お客様の課題解決に貢献したいと考えます。