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【導入事例】大規模な生産現場を支える、伴走型チームの作り方 ~派遣スタッフ一人ひとりに寄り添うことで生まれた定着率と安定操業の好循環~

作成者: randstad|Mar 4, 2026 12:41:41 AM

高品質なスキンケアやメイクアップブランドなどを展開し、プレステージビューティー分野をリードするエスティ ローダー カンパニーズ(以下、ELC)。2022年6月、茨城県下妻市にアジア太平洋地域初の生産拠点となる新工場を本格稼働させました。大規模な派遣活用において、いかにして高い定着率を実現し、生産性を向上させたのか――。 

一人ひとりのパフォーマンスを最大化させる、ELC独自のチーム作りの舞台裏に迫ります。

 

【目次】

 

【インタビュー企業】
 
EL APSC合同会社 様
所在地:  東京都千代田区丸の内3-2-3 丸の内二重橋ビルディング 20階
設立: 2013年
事業内容: 化粧品、医薬部外品、スキンケア製品、メークアップ製品、香水、ヘアケア製品、石けんおよび化粧用具ならびにこれらの原材料の製造、販売および輸出入

 

  EL APSC合同会社 人事部 ダイレクター 渡邊 隼士 氏 

 

目先の解決策ではなく、課題の本質を探る 

茨城県下妻市に位置する、エスティ ローダー カンパニーズの製造拠点「ELCサクラ・マニュファクチュアリング・キャンパス(下妻工場)」。最新鋭の設備を誇る施設ですが、2023年の本格稼働直後に、課題に直面していました。需要の高まりを受け、生産計画を上方修正したことから、より多くの製造スタッフを確保する必要がありました。 

大規模な工場では、複数の派遣会社を併用するのが一般的です。しかし、同社は製造部門の派遣スタッフをランスタッドに「専任」するという決断をしています。その理由を、人事部ダイレクターの渡邊氏は次のように語ります。 

「新工場の立ち上げ期は、継続的なプロセス開発、人員拡充、そして教育が不可欠であり、これらを同時に進めなければなりません。派遣会社を複数社利用すれば管理リソースが分散し、採用者へのフォローアップや研修の質を維持することが困難になります。そのため、パートナーを絞り込み、密な連携を築くことが重要でした」  

 増員に際し、ランスタッドからの派遣スタッフを増やすことは容易ですが、単純な増員では、スタッフ対応や教育、環境整備などのオペレーションが増え、戦略的に重要な人事業務に十分な時間を確保できなくなることが明らかでした。 

こうした課題に対し、ランスタッドが提案したのは、専任アナリストと常駐コンサルタントがチームとなって現場を支える「インハウスサービス」でした。単なる人員供給にとどまらず、クライアントとスタッフ双方を深くフォローする体制を構築したのです。 

 

 

細やかなコミュニケーションと連携が派遣スタッフの定着率と習熟度を向上させる 

 多くの製造現場において、需要変動に伴う生産計画への対応や、スタッフの定着、スキルの均一化は共有の課題です。高品質なプレステージスキンケア製品に特化した下妻工場において、必要なスキルを早く習得していただき、さらに習熟度の高いメンバーに継続的に就業いただくことが、高い品質と効率的な生産を可能にする重要な要素です。

インハウスサービスの導入により、ELC専任のアナリストと、下妻工場に常駐するコンサルタントによる支援体制が構築されました。これにより、生産計画に基づいた緻密なデータ分析が可能となり、稼働実態に即した人員配置やスポット派遣の活用など、戦略的な提案がタイムリーに行われるようになりました。

特に大きな成果を上げたのが、常駐コンサルタントによる手厚いフォローアップです。現場の責任者と密に連携を図りながら、新しく入職した派遣スタッフの業務習熟を直接サポートすることで、立ち上がりのスピードが劇的に向上しました。渡邊氏は、「私たちの負担を増やすことなく、大規模なオンボーディング(受け入れ・定着化)を生産計画と連動させながら完遂できている」と、その成果を高く評価しています。

コンサルタントが現場に常駐しているため、派遣スタッフと日常的に顔を合わせ、些細な変化にも気づける点がこのサービスの強みで、離職の芽を早期に摘み、結果としてスタッフ全体の定着率向上という大きな成果につながっています。

 

 

定例会と「廊下での立ち話」―頻繁なコミュニケーションが生む、相互理解

下妻工場では、ランスタッドの専任チームと製造部署の各部門リーダーによる専門チームを組織し、週に1回、定例ミーティングを実施しています。ここでは生産計画に基づいた必要人員予測の情報共有にとどまらず、派遣スタッフの新規登録・契約管理といった細かな事務業務の進捗確認までを一気通貫で行える体制を整えました。

さらに渡邊氏は、専任コンサルタントが現場に常駐することで得られる「副次的な、しかし大きな利点」についても指摘します。

「コンサルタントが現場の就業環境を深く理解しているため、通常の派遣営業では対応が難しい事案でも、柔軟かつ迅速に判断・運営していただいています。何よりも心強いのは、食堂や廊下ですれ違ったときに、わざわざアポイントを取るまでもない『些細なこと』を共有・相談いただくことにより、PDCAサイクルを迅速かつ着実に進められる点です。この柔軟性とスピード感は、常駐スタイルならではの価値だと感じています」

今回お話を伺った渡邊氏(中央)と、当社コンサルタントの鈴木(左)・寒河江(右)。現場に足を運び、密なコミュニケーションを重ねることを大切にしています。 

現場との密な連携、そして人事部門との強固な協力体制。渡邊氏は現在の関係性をこう表現します。
「今や私たちにとって、ランスタッドのインハウスサービスのチームは、自社の組織の一部。まさに『自社の一員』と同等の存在なのです」

 

 

派遣スタッフの「ウェルビーイング」こそが、従業員エンゲージメント向上に貢献する

当初は生産計画の変更への対応から始まったインハウスサービス。その根底には、さらなる価値創出を目指した人事・製造部門の体制構築や、現場スタッフの定着率向上といった切実な課題がありました。特に、離職率を左右する「職場環境の質」は、定着率に直結する重要なテーマです。

ELCは、世界的に、働くメンバーの「ウェルビーイング(心身の健康と充実)」を重んじる企業として知られています。下妻工場もまた、従業員エクスペリエンス(従業員体験)を最大化させることを目的に設計されました。

   同施設には、従業員が利用できるジムスペースや託児所を完備。働く環境を整えることで、メンバーのウェルビーイング向上を後押ししています。 

 

  渡邊氏は、「弊社では正社員や派遣スタッフといった雇用形態にかかわらず、全員が一つのチームであると考えています。すべてのメンバーが尊重され、充実したキャリアを築ける環境を整えること。それが私たちの使命です」と、その揺るぎない信念を語ります。

ランスタッドにとっても、派遣スタッフが安心して働ける環境を整えることは最重要事項です。ELCの掲げるウェルビーイングの精神に深く共鳴し、その理念を丁寧に形にしていくこと――それこそが、当社に求められる真の役割だと考えています。

表面的な要望に応えるだけでなく、企業が抱える本質的な課題を可視化し、その環境に最適化した解決策を提案する。それを可能にするのが、ランスタッドのオーダーメイド型「インハウスサービス」です。人材に関するあらゆる課題に対し、ランスタッドはこれからも、お客様の最良のパートナーとして共に歩み続けます。

 

 

エスティ ローダー カンパニーズが選んだ、新しい派遣活用のカタチ。

複数社利用による管理リソースの分散を防ぎ、パートナーを「専任」することで生まれた品質と定着の好循環。 
現場環境に合わせ、オーダーメイドで支援体制を構築する「インハウスサービス」の全容をご紹介します。