IWD(国際女性デー)は、1975年に国連が女性の権利向上を目指して定めた国際デーです。
制定からは50年ほどですが、その起源はずっと古く、20世紀初頭にまでさかのぼります。当時、アメリカで女性の労働環境の向上や、婦人参政権などを求めて大規模なデモが行われ、その後、国連があらためてその日を国際デーに制定しました。例年、世界各地で集会やデモが行われたり、企業などによるキャンペーンやイベントが実施されたりしています。
IWDは、曜日や週数を問わず、アメリカで大規模デモが行われた「3月8日」とされています。また、イタリアではこの日を「ミモザの日」として女性に感謝を伝える風習があり、IWDでは3月に花を咲かせる黄色のミモザをシンボルのひとつとして、「女性に感謝を伝え、ミモザの花を贈る」といったイベントも見られます。
世界経済フォーラムが発表している「ジェンダー・ギャップ指数(GGI)」によると、日本は依然として低い順位(2024年版で146か国中118位)に甘んじており、男女の賃金格差も大きいままとなっています。その一方で、近年は政府や地方自治体、企業が積極的にIWDを意識したイベントを開催するなど、注目を集めるようになってきています。
国際女性デーは、ジェンダー平等の実現に向けた機運を高めるための重要な機会でもあります。今後は企業、政府、個人それぞれが、より本質的で幅広い議論と施策へ積極的に取り組んでいくことが期待されていると言っていいでしょう。
ランスタッドでは国際女性デーに向けて、ジェンダーERG(Employee Resource Group、従業員リソースグループ)のメンバーが企画したウェビナーを実施します。この企画はキャリアの選択肢を広げていきたい女性を応援するもので、パラレルキャリア研究所の慶野 英里名さんをゲストに迎え、ランスタッド オペレーショナルタレントソリューション事業本部 西日本本部 本部長の年見 貴子と共に、これからのキャリア形成において重要な考え方でもある「パラレルキャリア」をテーマに対談します。
「パラレルキャリア」は、本業を持ちながら、仕事や非営利活動などの“第二の活動”をすることを指します。「マネジメント」で知られるオーストリア人の経営学者、ピーター・ドラッカー氏が1990年代に著した『明日を支配するもの―21世紀のマネジメント革命』で提唱した、生き方・キャリアに関する考え方です。
本業に対する副業のように主・副に分けられる状態ではなく、いわば「どちらも本業」として兼務している状態が特徴的であり、「複業」とも呼ばれます。副業は主に収入を得ることが目的とされますが、パラレルキャリアは収入だけでなく、将来の独立・起業を念頭においた人脈形成や経験蓄積、スキル習得などを目的とする人も少なくありません。
【開催日時】2025年3月11日(火)12:00‐12:50
【参加費】無料(事前申込制)
【パネリスト】慶野 英里名(パラレルキャリア研究所 代表)
年見 貴子 ランスタッド(株)オペレーショナルタレントソリューション事業本部西日本本部 本部長
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ランスタッドは今回のウェビナーに限らず、日ごろから女性エンパワーメントに積極的に取り組んでいます。例えば、女性活躍を推進するために、リーダーシップチームと人事が定期的に「女性社員の育成と昇進について話し合う」ためのプラットフォームを提供。2025年までに、管理職に占める女性の割合が40%になることを目標に活動しています。
ランスタッドのポテンシャルと能力発揮度による評価、「ピープル・レビュー」では、女性人材登用についての事項が特に重視されており、経営層や管理職は女性管理職候補の状況をつぶさに観察しています。こうした取り組みが功を奏して、2024年には女性管理職の割合が30%まで到達しました。
今回のウェビナーを企画したジェンダーERG(従業員リソースグループ)も、四半期に一度ERGイベントを開催し、専門家によるオンラインセミナー、社内の女性ロールモデルによるパネルディスカッション、クイズゲームなどを実施しています。こうしたイベントのいずれかに参加したランスタッドのメンバーは、年間合計600人を超えています。
国際女性デーは、女性自身はもちろん、あらゆる人にとって人生とキャリアの選択肢やそれを叶えるためのアクションについて考えるきっかけになるはずです。将来どうありたいか、そのために今なにができるのか、改めてイメージを明確化させる日にしてみてはいかがでしょうか。
ランスタッドでは、人事に関する最新トレンドをタイムリーにお届けするメールマガジンを発行しています。女性のキャリア形成関連を含めた、人事分野の情報収集に関心の高い方のご登録をお待ちしています。