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Dow Jones Sustainability Index(DJSI)とは?ESG投資だけでなく若手採用にも

作成者: randstad|Jan 21, 2025 4:51:18 AM

Dow Jones Sustainability IndexDJSI)とは?

ランスタッドが「DJSI World」構成銘柄に10年連続選定

2025年17日、ランスタッドは「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス(DJSI)」のWorld Indexプロフェッショナル・サービス部門において、10年連続で構成銘柄に選定されたことを発表しました。人材サービスプロバイダーとしては第1位にランクイン。100点満点中、業界平均の29点を大きく上回る80点を獲得するなど、高い評価を受けました。

▼ランスタッド ニュースリリース

ランスタッド、Dow Jones Sustainability World Index(ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス)で人材サービスプロバイダーの第1位にランクイン 10年連続の選出

 

そもそも「DJSI」とは?

Dow Jones Sustainability Index(DJSI)は、経済新聞「ウォールストリート・ジャーナル」の発行元であるメディア企業 ダウ・ジョーンズとスイスの投資会社であるロベコ シュヴァイツが共同で1999年に開発した株価指数(Stock Index)。株式取引の中でも「ESG投資」に特化した指標とされています。

 

ESG投資」とは?

ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の頭文字を取った名称です。投資家が、従来のように企業の定量的な財務情報などを投資の判断基準にするのではなく、環境保全や社会課題解決への取り組み、企業統治の状況を判断基準として投資していく手法のことをESG投資といいます。

 

 

DJSI構成銘柄に選定される意義とは?

DJSI選定は「サステナビリティ経営に優れた企業」の証

DJSIは「経済」、「環境」、「社会」の側面から企業の持続可能性について評価を行い、上位企業を構成銘柄として選定します。エリアなどによって9種類のDJSIシリーズがありますが、その中でも「World Index」は、3,500社を超える世界の時価総額上位企業を対象に評価を行うもので、構成銘柄に選定されることは「世界レベルでサステナビリティ経営に優れた企業である」という証でもあります。

 

投資家へのアピールに留まらず、企業イメージ向上などの利点も

DJSIは「ESG投資における指標」とされますが、DJSIで高いランクにあることは、ESG投資家へのアピールだけでなく、ESGに関心の高い層を中心とした企業イメージの向上にもつながります。また、自社のサステナビリティへの取り組みを目の当たりにする従業員のエンゲージメント向上も見込めるなど、投資関連に留まらない利点が望めます。

 

サステナビリティに関心の高いZ世代の採用・定着をバックアップ

ランスタッドが20243月に公開した「ワークモニター2024 アンビション:成功の定義を問い直す」によると、若いZ世代(1990年代半ば~2010年序盤生まれ)の働き手の49%が、「社会および環境に関する自分の価値観と相容れない企業の仕事は引き受けない」と回答しています。また、Z世代は幼少期から環境問題や社会課題について学びながら育っており、サステナビリティに対する関心が他の世代に比べて高いことが知られています。つまりDJSIや、その評価基準を意識することはZ世代の採用・定着対策としても期待できるのです。

 

 

どんな企業がDJSIの構成銘柄になっている?

グローバルの有名企業が名を連ねる

2024年の「World Index」の構成銘柄に選定されたのは全世界で321社。その業種は運輸、エネルギーからアパレル、広告、ITまで多岐にわたり、ランスタッド(オランダ)の他にも、Adobe(アメリカ)、エアバス(オランダ)、Acer(台湾)、H&M(スウェーデン)、シーメンス(ドイツ)、SalesForce(アメリカ)、ヒュンダイ(韓国)、MicroSoft(アメリカ)、Moncler (イタリア)など、日本でもよく知られているグローバル企業がいくつも見られます。

 

日本の名だたる企業も選定

321社のうち、「World Index」構成銘柄に選定された日本企業は37社。

味の素、伊藤忠商事、INPEXANAホールディングス、NEC、小野薬品工業、オムロン、オリンパス、川崎重工業、小松製作所、シスメックス、資生堂、住友林業、積水化学工業、セブン&アイ・ホールディングス、双日、ソフトバンク、大日本印刷、中外製薬、電通グループ、TOTOTOPPANホールディングス、ナブテスコ、ニコン、日清食品ホールディングス、野村総合研究所、野村ホールディングス、ブリヂストン、丸井グループ、三井物産、三菱ケミカルグループ、三菱重工業、明治ホールディングス、LINEヤフー、楽天グループ、LIXIL、リコー

※50音順

あらゆる業種にわたって、大手企業がサステナビリティ経営への取り組みを強化している様子がうかがえます。

 

「選ばれ続ける」ことも重要なポイント

DJSIでは、毎年違う顔ぶれが選定されるわけではありません。その一方で、2023年に選定されたものの2024年は見送られた企業もあり、毎年決まった顔ぶれが並ぶということもありません。毎回厳しい指標をクリアし、連続で選定されていることに大きな意義があり、選定された企業も「〇年連続」とアピールすることが多くなっています。

 

 

サステナビリティへの取り組みはもはや企業にとってマストに

企業やビジネスの将来を考えると、サステナビリティへの取り組みはもはや避けられない要素になっていると言っていいでしょう。今後は企業の規模感にかかわらず、自分や自社の問題として考えていくことが求められます。

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