法人向けHRブログ workforce Biz

〔調査〕派遣でフルタイム以外の働き方 日数や時間、仕事内容は?

作成者: randstad|Jul 31, 2024 12:00:00 AM

雇用形態、働き方の多様化が進んでいます。厚生労働省 令和元年就業形態の多様化に関する総合実態調査の「事業所調査における労働者の割合」によると全労働者のうち正社員は58.7%、正社員以外の労働者は41.3%で正社員以外の労働者には契約社員、嘱託社員、パートタイム労働者、臨時労働者、派遣労働者などが含まれています。

一般的には正社員以外の労働者には正社員と比較してフルタイム以外の勤務形態が多く含まれます。では、具体的にはどのような日数、時間、仕事内容で勤務しているのでしょうか。また、フルタイムとフルタイム以外では志向性が異なることもあります。

これらを理解することで、自社の採用や組織編制のヒントになるかもしれません。そこで、派遣社員としてフルタイム以外の働き方をしたことがある方々に、勤務条件や仕事内容、理由などを調査しました。

*この記事にける「フルタイム以外」とは週5日未満(週4日以下)または1日7時間未満(1日6時時間59分以下)の勤務を指すものとします。
*調査概要 2024年4月調査実施/外部機関による調査/無記名回答/サンプル数:1,015(派遣社員としてフルタイム以外の働き方をしたことがあると回答した方1,015名)
参照 厚生労働省 令和元年就業形態の多様化に関する総合実態調査
 

Index

調査結果

まとめ

 

 

 

フルタイム以外の1週間の勤務日数

経験したことのある週4日以下の働き方について、1週間当たりの勤務日数を聞きました。

【結果】「週4日」が43.7%でもっとも多く、「週3日」が25.4%で次に続きました。

 

※複数回の勤務経験がある場合はもっとも勤務期間が長いものを選択

 

 

 

フルタイム以外の1日の勤務時間

経験したことのある1日7時間未満(6時間59分以下)の働き方について、1日あたりの勤務時間を聞きました。

【結果】「6時間」が34.7%でもっとも多く、「5時間」が22.6%で次に続きました。

※勤務経験に一番近い時間を選択
※複数回の勤務経験がある場合はもっとも勤務期間が長いものを選択

 

 

 

フルタイム以外の勤務時間帯

1日7時間未満の勤務経験がある方に勤務時間帯を聞きました。

【結果】「午後 12時~18時」が47.3%でもっとも多く、「午前 8時~12時」が30.0%で次に続きました。

※複数回の勤務経験がある場合はもっとも勤務期間が長いものを選択

 

 

 

フルタイム以外の働きやすい時間帯

もっとも働きやすいと感じる時間帯を聞きました。

【結果】「午後 12時~18時」が47.7%でもっとも多く、「午前 8時~12時」が32.6%で次に続きました。

 

 

 

フルタイム以外の勤務での仕事内容

フルタイム以外の働き方をしていた際の仕事内容にもっとも近いものを聞きました。

【結果】「事務」が25.5%、「接客・販売」が24.5%で多く、次に「物流・倉庫内作業」「製造・生産」が続きました。

※複数回の勤務経験がある場合はもっとも勤務期間が長いものを選択

 

本資料も併せてご覧ください。
[一問一答]単発派遣の疑問 ~日雇い派遣は法律で禁止?~
 

 

 

フルタイム以外の働き方をしていた理由

フルタイム以外の働き方をしていた理由を聞きました。

【結果】「自身の体力、体調面」「副業、ダブルワークとして」が多く、次に「家庭の都合(育児・介護以外)」「扶養範囲内で働きたいから」が続きました。

※複数選択可
 
 
 

 

フルタイムの勤務経験があるか

フルタイム以外の勤務経験者にフルタイム(1日7時間以上、週5日以上)の勤務経験があるか聞きました。

【結果】91.3%がフルタイム勤務の経験が「ある」と回答しました。

 

 

 

フルタイムとフルタイム以外の勤務の業務関連性

フルタイムで勤務していた際の業務内容とフルタイム以外での勤務の業務内容に関連はあるか聞きました。

【結果】関連が「ある」の回答が51.6%、「ない」の回答が43.9%で「ある」の回答が若干多い結果でした。

 

 

 

フルタイム以外の勤務で自分のスキルは活かせたか

フルタイム以外で勤務をしていた際の仕事内容は自分のスキル(これまでの業務経験や資格など)を活かせる内容だったかを聞きました。

【結果】「自分スキルをやや活かせる」の回答が34.1%、「自分のスキルを非常に活かせる」の回答が20.6%でした。

 

 

 

まとめ

派遣スタッフとしてフルタイム以外の勤務経験がある方におこなった調査の結果をご紹介しました。

〔調査からわかったこと〕

  • 週4日以下の勤務経験では週3日以上(週3日と週4日の合計)が69.1%

  • 1日7時間未満の勤務経験では1日5時間以上(1日5時間と6時間の合計)が57.3%

  • 時間帯は実際の経験も働きやすいと感じるのも「午後 12時~18時」が多く、次に「午前 8時~12時」が続く

  →フルタイムの半分以上の日数または時間で働く人が全体の半数以上である

  • フルタイム以外の勤務経験がある人は91.3%でフルタイムとフルタイム以外の勤務で業務の関連性がある人は51.6%

  • フルタイム以外の勤務で自分のスキルを活かせる内容だったと答えた人は54.7%

  →フルタイムの業務に関連がある、自分のスキルを活かせる内容だったとする人がそれぞれ全体の半数以上である

 

派遣の募集においてフルタイムで応募が少ない場合にフルタイム以外の日数、時間の選択肢を増やして募集をすると応募が増えることがあります。

派遣先にとってフルタイムを想定していたポジションの日数や時間を減らすことは不安があるかもしれませんが勤務シフトの組み方や受入れや研修の時期、方法を工夫することで解消できることがあります。また、社員との業務の切り分けなど業務の見直しのきっかけにもなるのではないでしょうか。

また、フルタイム以外の勤務といっても補助的なポジション、難易度の低い業務だけではありません。調査の結果からわかるようにフルタイムでの経験と関連がある、または自分のスキルを活かせる内容で働いている方は多くいます。

企業がフルタイム以外のポジションで採用を行う際には、個々の事情に配慮した柔軟な働き方の提供が重要です。これにより、多様な背景を持つ求職者のニーズに応え、優秀な人材を確保することが可能になります。

ご不明な点がございましたら、ランスタッド営業担当もしくは法人様向けお問合せ窓口までお問い合わせください。

[著者プロフィール]

白川 真理子(しらかわ まりこ)
ランスタッド マーケティング&ブランドコミュニケーション本部 DX部
インサイドセールス

オフィス系派遣のコンサルタントとして企業、求職者・就業者の方々の支援に携わる。
現在はインサイドセールスとしてランスタッドの全サービスをワンストップでご提案することを担当。国家資格キャリアコンサルタント。