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多様性に富んだ人材確保の準備はできていますか?|ランスタッド法人ブログ

作成者: randstad|Jul 13, 2021 3:00:00 PM

強力なエンプロイヤーブランドを構築し、一段上の収益性と成功の担い手になってくれる人材を確保したいのであれば、ダイバーシティ&インクルージョンに取り組む必要があります。

調査によると、ジェンダー、年齢、民族、国籍、職歴などの点から幅広く、公平な人材構成にすることによって、イノベーションが推進され、業績が上がり、優秀な人材が集まることが明らかになっています。

 

ダイバーシティの推進に本腰を入れたいけれども、どのようなプロセスをたどればよいかお困りの方もいらっしゃるでしょう。採用活動を見直し、幅広い求職者とつながるために必要な知恵とノウハウをご紹介いたします。

 

人材の多様性がなぜ必要か

ダイバーシティはなぜこれほど注目されるのでしょうか?ダイバーシティに関する調査や報告書には、収益性などのビジネスの基礎から次世代の人材の確保・定着に至るまでさまざまな理由が並べられています。

イノベーションによる業績アップ

イノベーションは業績に大きく影響します。斬新なアイデアや新しい視点を思いつくことができれば、皆が頭を抱える課題を克服し、ともすれば見逃していたかもしれない機会を見つけ出すうえで有利になるでしょう。調査では(特に経営陣の)多様性がイノベーションを促すことが明らかになっています。

ボストン コンサルティング グループ(英語サイト)が8カ国、1,700社以上を対象に行った調査では、経営陣の多様性が平均を上回る企業は、そうでない企業に比べてイノベーションによる収益が19ポイント高いという結果が示されました。イノベーションによる収益とは調査までの過去3年間に発売した新製品・サービスに由来する収益です。

BCGはバックグラウンドが異なる人々が同じ問題に取り組んでも、まったく異なる解決策が編み出されると指摘しています。人材が多様であれば適応力が高まり、うまくいく解決策が生まれる可能性も高まります。

マッキンゼー(英語サイト)も一連の調査の中で多様性に富んだチームの方が業績が高いという同様の見解を導き出しています。最新の調査結果が2020年5月に公表されていますが、それによると経営陣のジェンダーの多様性が最も進んだ企業は、そうでない企業と比べて平均を上回る収益性を達成する可能性が25%高いことが明らかになっています。民族的・文化的多様性が上位25%の企業は、下位25%の企業と比べて収益性が36%高いという数字も示されています。

 

人材の確保と定着

ビジネスの成否にはさまざまな要因が影響しますが、その最たるものの一つが人材です。組織の成功に献身的に貢献してくれる優秀な人材が揃っていれば、障害を乗り越え、将来の成長に向けて道を切り開く絶好の態勢にあると確信を持つことができます。ですがダイバーシティに取り組まなければ、理想の人材の確保はこの先困難を極める一方です。

デロイト(英語サイト)の調査によれば、働き手の5人に4人(80%)は就職先選びの重要な基準にインクルージョンを挙げています。72%はもっとインクルージョン意識の高い企業への転職を考えるかもしれないと回答しています。

将来の労働力の主流である若年層にとっては特に重要な問題です。Monster(英語サイト)の調査では、Z世代の5人に4人以上(83%)が将来の雇用主を選ぶ時にダイバーシティへの取り組みが重要な判断基準になると答えています。

 

時流を捉え、競争力をキープ

今日の雇用主は、人材の多様性がもはや「そうなったら尚可」や将来のどこかの時点で達成できればよいというような曖昧な目標ではなく、今すぐ取り掛かるべき最優先課題であることを認識しなければなりません。

魅力あるエンプロイヤーブランドを構築し、現代の働き手のニーズと関心を理解している姿勢を示したいのであれば、この問題に取り組み、推進することは必要不可欠、悪化するスキルギャップ(英語サイト)の影響を被りたくないのであればなおさらです。

さらに、行動を怠れば、優秀な人材獲得競争において競合他社に後れを取るリスクにさらされます。BCGの調査では、回答者の75%が組織の中でダイバーシティが本格化していると答えています。特に中国、ブラジル、インドなどの新興市場でいち早い前進が報告されています。同様に、PwCのグローバルダイバーシティ&インクルージョン調査(英語サイト)でも、76%が所属企業がダイバーシティを価値観の一つとして掲げている、または優先課題として取り組んでいると回答しています。

 

世界的優秀企業もこの課題に取り組んだ成果を明らかにしています。例えば総合コンサルティング会社、アクセンチュアはDiversityIncのダイバーシティトップ50企業(英語サイト)に14年連続で選出されています。2020年は第5位です。同社は人材と「Accelerating Equality for All」(すべての人にとっての平等の推進)に力を注ぐことによって、「優秀な人材を確保し、育成し、鼓舞し、報いる」(英語サイト)ことができるとコメントしています。

ホテルチェーン、マリオット・インターナショナルはDiversityIncが公表した最新リストに初めてランクインし、違いを受け入れることは成功に「必要不可欠」(英語サイト)とコメントしています。現在は異文化ワークショップ、女性リーダーシップ育成イニシアティブ、女性取締役向け研修などに取り組んでいます。

 

採用活動におけるダイバーシティ:ランスタッドができること

人材のダイバーシティ目標を立て、目指す先を決めたはいいが、今後のステップがわからないという方、ランスタッドなら採用活動の最適化によってそのプロセスをサポートできます。

働き手の要望データ

できるだけ幅広い求職者にアピールするためには、現代の求職者が将来の雇用主に何を求めているのかを知る必要があります。

ランスタッドは20年前から被雇用者の求めている事について調査を行っています。蓄積したデータに基づき、多様な人材の確保と定着に欠かせない心に響く魅力的エンプロイヤーブランドの構築をお手伝いします。

例えば、最新のエンプロイヤーブランド・リサーチから、Z世代の求職者はX世代やミレニアル世代と比べて職場の雰囲気を重要視することが明らかになっています。X世代やミレニアル世代はワークライフバランスや長期的な雇用の安定を求めます。幅広い年齢層の中から狙いを絞った採用活動を行うためにはこうした情報が力を発揮します。

調査結果では、働き手の要望に男女差があることもわかっています。例えばストックオプション制度を魅力的なベネフィットと考えているのは女性の半数強(51%)、男性では10人に6人(61%)でした。 

 

採用プロセスに新たな視点を

多様な人材を採用したいのであれば、当然のことながら採用チームの視点やバックグラウンドにも多様性が必要ということになります。

その結果、さまざまな角度からタスクに取り組むことができるエキスパートの知識や経験に基づき、インクルーシブな採用プロセスを構築できます。さらに、HRチームにランスタッドのコンサルタントを加えていただくことによって、斬新で偏りのない視点による採用方法を導入でき、正しい変化によって幅広い求職者と関係性を築くことができます。

ランスタッドUSのチーフダイバーシティ&インクルージョンオフィサー、オードラ・ジェンキンス(英語サイト)は、「多様な視点を求める多様性に富んだチーム作りが肝要。多様な人材に響く組織へと進化できます」と述べています。

 

狙いを絞った採用活動

ランスタッドのチーフダイバーシティ&インクルージョンオフィサーから、もう一つ提案があります。それは幅広い人材と関係性を築き、仲間に加わってほしいと思うのであれば、単に求人広告を出し、多様な求職者がやって来てくれることを祈るのではなく、「探す・集める」努力が必要だということです。

ランスタッドは現代の職場におけるダイバーシティの推進に力を注ぎ、その姿勢は各国での幅広い取り組みや、多様な人材募集のための各種NGO、地方自治体、協会とのパートナーシップに表れています。ランスタッドイタリアが移民、難民の雇用を目的にスタートさせたプログラム、「Without Borders」や、障害者雇用のバリア解消に力を注ぐためのオーストラリアでのGet Skilled Accessとの連携もその一例です。

採用戦略の根幹としてダイバーシティを推進するためにランスタッドの知識と経験がどのように力を発揮するか、詳しくご説明します。まずは話し合いから、ぜひお問い合わせください。